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過去篇突入ー!まあ過去って言うほど昔じゃないけど! ページ11

呼び出しを受けたボーダー達が行くとそこには既に戦闘を開始している者がいた。



「鈴音隊員‼何をしているの!?」

『…』

それがA、当時11歳C級。

ボーダーに入って約2か月…C級のネイバーとの戦闘は認められていないのに

Aはアイビスで3体のネイバーを葬っていた。




「今すぐ避難しなさい!」

木虎が叫ぶ。


Aは集まるボーダー達を一瞥すると再び片目を閉じスコープに目を移した。

門が開いた。



『予想外だったな…』

確かにそう呟くとまだ地面についていないネイバーをアイビスで打ち抜いた。



Aのトリオン量は一般より少し多い程度。
威力こそ高いわけではないがほぼ完璧な狙撃。


その一体を殺ると辺りが静まった。

門が開く気配はない。


「C級のネイバーとの戦闘は禁止されてるのよ!早く帰りなさい!」

それを見計らってまた木虎が声をかけた。


その時、Aが口を開いた。

『私は…








私の一族は絶命してるんですよ?』




「「!」」


獣人族は群れで行動する。

つまり“私の一族”というのは獣人族が、というわけではなくAの群れが、という意味だろう。

確かにその事はここにいる全員が知っている。





『今更帰るって言ったって…

私が帰れる家は、もう無いですから。』

その場でアイビスの手入れを始めた。



ほとんどの者が息を呑んだ。


それに気付いたAは冷めた声で吐き捨てた。



『あ、もしかして同情してくれちゃったりしてます?いらないですよホントそーゆーの。

腹立つだけなんで。』


普段の声と性格からは想像もつかない変わりよう。


同じ女でありこの中で最も歳の近い木虎がなんとか説得を試みた。



「ここは…まだ貴方には危険よ、今すぐやめて降りてきなさい!」

『って、言いますけどー、私此処に入ってから熱の日も雨の日も嵐の日だって、“コレ”休んだことないんですよ。

いつも防衛任務に来てる人達より数時間早く来てるんです。』


『だから先輩方が到着する前に近くの建物に身を潜めていたんです。

気付かなかったでしょ?で、先輩達が帰ったらまた一人の防衛任務開始。その繰り返しだったんです。因みにいうと先輩達が帰った後何回か門開きましたしね。』


「な…!そんな事が許されると思って…!」

木虎の声を遮るように溜め息をはく。


『ま、今日こんなに集まって来てるって気付かなかったのは私のミス。


早い話何もしなくていいですよ。あ、帰ってもいいですけど別に。』

過去篇って大体黒歴史だよね!→←寝起きはキツイよね!!



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作者名:照昇 x他1人 | 作者ホームページ:http://ginngatannpennsyuu  
作成日時:2016年4月2日 17時

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