みどりんとの接戦です! ページ2
「な…!?」
「なに!?」
「なんだアレ…人間か?」
またもや目を細めた空閑。
「アイツは世に言う“獣人”だな。人間体にも獣体にもなれる。」
獣の姿になったAの身体は下に縮み横に伸びたため上手く緑川の攻撃を避けた。
「くそっ、ズルいでしょソレ!」
『戦場で敵に「ズルだ」と言えます?これも立派な私の戦法ですよ!』
白い一匹の狼は緑川を残して多くの家の間に消えた。
さて、そこでAの方へカメラが回る。
狼になったAは高い家へ入ると背中にかけた狙撃手用トリガーを置くと元の姿に戻る。
フードがなくなったAの頭には獣の耳。
そしてパタパタと揺れる尾。
「獣の姿、いわゆる“獣体”になるとそっちにも武器がつけられる。つまり「人間体では攻撃手」、「獣体では狙撃手」って使い分けができるんだ。」
「それって最強じゃないですか‼」
「普通は、な。」
「普通は」を強調する迅はモニターから目を外した。
「それってどういう…?」
「見てればわかるよ。」
『緑川さん確認。狙撃準備オーケー…って、あれ…』
今屋根の上にいた緑川が一瞬にしていなくなった。
スコープから目を外す。
『マジか。みどりんってカメレオン使うの?』
銃をその場に置いて立ち上がると
『メテオラ…』
途端上から降り注ぐ攻撃。
『さてさて〜、カメレオンなら姿を出してガードしなきゃねー、緑川さん。
そこにズドンと入れちゃうよ。』
再び銃を構えてスコープから景色を見渡すと
『!』
上から大きな気配。
「気付くの遅いっ」
緑川だった。
Aは避けるため前に飛び出した。
しかしそこは屋上。
前に出れば…
『お、落ちる‼緑川さっ…助けてぇぇ‼;』
自分がトリオン体なのも忘れて助けを求めると同時に落ちているとは違った浮遊感。
『ふお〜…;助かりましたぁ…;』
“お姫様抱っこ”をされたAは安堵する。
「どういたしまして♪」
緑川は笑みを見せてスコーピオンを振り上げた。
≪鈴音 ベイルアウト≫
『緑川さんの馬鹿野郎ォォォ‼‼』
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作者名:照昇 x他1人 | 作者ホームページ:http://ginngatannpennsyuu
作成日時:2016年4月2日 17時