二十三話 ページ25
「ッはぁ､はぁ…ゴホッ､ゲホッ!!はぁ…」
一体どれ程走ったか判らない
実際は十分程度だろうが､私にはとてつもなく長く感じた
ずっと走り続けたせいで脚が酷く痛む
でも其れよりも､私の頭は一刻も早くアイツから逃げることだけを考えていた
「あ"っ!!」
不意に何かに躓き､漸く動きっぱなしだった脚が止まった
その途端溜まっていた疲労が一気に押し寄せ急に躰が重くなる
「ゴホッ､はぁ…はぁ…ゴホッ､ゲホゲホッ!!」
…風邪引いてるのに本気で走らなきゃ良かった
息切れと咳が一緒に来て凄い苦しい
…でも､逃げ切れた？
恐る恐る後ろを振り返ると､追ってくる姿も跡を着けられた形跡もなくただ静かな闇が其処にあった
「…良かっ､た」
ほっとして胸を撫で下ろすと大分落ち着きが戻って来たのか先刻よりハッキリと頭が回る
うん､もう大丈夫だ
パッパッ､と服についた汚れを払うとまだ怠さを残した躰を奮い立たせ無理矢理立ち上がった
体力作りしてて本当に良かった
「ケホッ…よし」
漸く冷静になった頭で之からの事を考える
まずはアイツから上手く逃げ隠れし乍タイミングを伺おう
そしたら出口を…出､口…
…然し考えてふと､ある一つの疑問が浮かんだ
こんなに走っても一向に端に辿り着かないどころか全く出口を見ていない､と
流石に家の中ならとっくに玄関について外に出ることが出来る筈
だけど私はあの部屋を出てから一切､他の部屋を見ていない
いや､正確には部屋がない
普通こんなに部屋がない間取りを業者は造らないだろう
…それどころか私はずっと一直線に走っていた
途中曲がったり下ったりした感覚は無かったし､其れは絶対だと思う
…という事は
「この空間があの人の異能力ってこと？」
自分でも想像したくない仮説に､思わず頭を抱えそうになった
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?*｡?神??*｡(プロフ) - すごく関係ないと思いますが、立原くん…いい嫁になるよ（？） (5月5日 16時) (
レス) @page30 id: 21074ec137 (このIDを非表示/違反報告)
道影 - 其れでも､私はこの作品を完成させたいと思っていますし一応ネタのストックもまだ沢山あります｡私自身高校生で忙しいのもあり更新が遅く少しずつしか書けない状況ではありますがどうかこの作品を好きでいる皆様､気長に更新を待ってもらえると幸いです｡ (1月1日 22時) (レス) id: ac79b64178 (このIDを非表示/違反報告)
道影 - 天然石さん» 更新止まったままですみません､元々私が飽き性で物事を続けるのが苦手なのもあり中々更新が進められず手詰まり状態でした｡正直ここまで続くとも思って無くて最早この作品が30話程埋まっているのが奇跡に近いです (1月1日 22時) (レス) id: ac79b64178 (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - ずっと更新止まったままなのですが (1月1日 11時) (レス) @page36 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
雨音 淡桜 - すみませんが、もしかして「魔入りました！入間くん」ご存知ですか？番外編の文章が酷似していたので……。私も入間くん大好きなんです！ (12月20日 22時) (レス) @page30 id: e6a1afaa78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：道影 | 作成日時：2023年8月14日 0時
