【歌い手】出会いは偶然…だったよね？【浦島坂田船】

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さ｢ちょっと待ってな？もうすぐ渉さん達も電話に出ると思うから。…あ、来た！｣

う｢うぃーすッ！久しぶりー。｣

し｢よ！A、元気にしてたか？｣

セ｢無理はしとらん？大丈夫？｣


第一声から大きな声を出す渉くん。
嬉しそうに声を弾ませる涼太くん。
早速こちらの心配をしてくれる千歳くん。
久しぶりに聞いた声に変わりはなく、嬉しくなる。

まぁ、正確に言えば久しぶりではないけどね。
時間が合えば彼らの放送を聞いたり、曲を聞いたりしているから、寧ろ慣れ親しんだ声だ。
もちろんそんなことは言えないけれど。


『大丈夫。無理はしてないし、元気だよ。体育祭の準備が忙しいくてちょっと疲れてるくらいかな？』


優くんにした返事とほぼ同じことを言いながら笑みを浮かべる。


し｢体育祭かぁ〜。懐かしいなぁ。｣

さ｢俺、体育祭は好きじゃなかったなぁ。｣

セ｢皆でワイワイするのはそんなに嫌じゃなかったけどな。｣

う｢そう言えば、Aは放送部だっけ？｣

『そうそう。だからとても忙しくて。』


前に言った渉くんに言っていたことを覚えてくれていたのが嬉しくて、声が弾む。


さ｢放送部！凄いな！じゃあ、本部のテント？のところで話さないけんのやな。｣

し｢あれやろ？『プログラム1番は〜』とか言わなあかんのやろ？めっちゃ緊張しそう。｣

『そうなんだよね。すごく緊張する。噛んだらどうしよう、とか考えちゃう。』

う｢大丈夫だろ。あれをしっかり聞いてる人、あまりいないし。｣

『確かにね。』

セ｢いやいや。そんな元も子もないようなこと言ったらあかんやろ。Aも納得したらあかんよ。｣


『ごめんごめん』と笑いながら謝ると｢まぁ、頑張ってな｣と千歳くんから返事が返ってくる。
多分、今千歳くんは苦笑いを浮かべているんだろうな。


し｢ま、高校最後の体育祭だし。悔いの残らねぇようにしろよ。こういうイベントは割と一生懸命にやった方が楽しいしな。｣

『涼太くんは、こういうのを一生懸命やってたタイプなの？』

し｢いや、全く。｣

さ｢真面目にしてないんかいw｣

セ｢なんでそんな経験者みたいに堂々と言ったんやw｣

う｢はぁぁ…おかしぃw｣


涼太くんの言葉に声を出して笑う。
それだけじゃなくて優くんや千歳くんのツッコミも的確すぎて余計に可笑しかった。
渉くんは渉くんで、思いっきり笑ってるし。


やっぱり楽しいな。皆と話すの。

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