【歌い手】出会いは偶然…だったよね？【浦島坂田船】

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う｢はぁ…。お前らその辺にしとけよ。Aが困るだろ。｣

し｢とか言って、渉さんも手を繋ぎたいだけやろ？｣

さ｢素直じゃないなぁ。｣

う｢…あいつらぶっ飛ばしていいかな？｣

セ｢耐えて耐えてw｣


会話を聞くだけならとても面白いんだけど、二人の男性に挟まれ、さらに手を繋いでいる状況であるため全く笑うことが出来ない。


『あ、あの…。そろそろ手を離していただけませんか？』

し｢あー…もしかして嫌だった？｣

さ｢え、そうなん？｣

『嫌って言う訳では無いんです。ただ、その…そろそろ恥ずかしさに耐えきれないので…』


そう言うと、｢そっかー残念｣、｢もう少し繋いでたかった｣などと言いながら手を離してくれる優さんと涼太さん。


う｢ごめんな。俺たち揃いも揃って考え方が子供だからさ。困らせて悪い。｣

セ｢まぁ、悪いやつじゃないから。許してやって？｣


苦笑いを浮かべながら謝る渉さんと二人のフォローをいれる千歳さん。


『大丈夫です。一緒にいる時間は少ないですけど、皆さんがいい方だっていうのは分かっているつもりなので。』

う｢…そっか。ありがと。｣


そう言って嬉しそうに笑みを浮かべると、渉さんは私の頭を撫でた。
…は、恥ずかしい。


さ｢渉さんだけずるいー｣

セ｢お前はさっきまで手を繋いでたやろ。｣

し｢俺、ちょっとしか繋げれんかった…｣

セ｢まぁ。その、ドンマイ。｣

う｢よし、そろそろ進むぞー｣


渉さんの号令に｢はーい｣と返事をする三人を見て、思わず笑いそうになるのをこらえる。
仲がいいんだな、皆さん。

他愛のない話をしながら歩くと、すぐにライブ会場に着いた。

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