【22】志麻side ページ31
志麻リスじゃないんやな…。まぁ、そんな気はしてたけど。
志麻リスではないことのショックと、他のリスナーではない安堵で少し複雑な気持ちになる。
その時タイミングよく店員がラーメンを運んできて、ラーメンがテーブルの上に並べられる。
さ「お!うまそうや!」
セ「…よし、写真撮るか。」
そう言ってスマホを取り出し写真を撮るセンラさん。
この人あとでツ○ッターにあげて飯テロするつもりやな。意地悪い顔してんなぁ。
…そういや、マスクどうするんや?
A誘ったの俺やけど、その辺のこと全く考えてなかったわ。
マスク外したら確実にバレるしなぁ…。
う「それじゃ、食べるとするか。」
そう言うと、うらたさんは何の躊躇いもなくマスクを外しながら俺らに目配せする。
これは…外していいというお許しがでたと考えていいのか?
坂田とセンラさんと視線を合わせたあと、マスクを外す。
『!!?』
矢張り気づいたのだろう。
目を見開き驚いた顔をして口を抑えるA。
し「Aどした?早く食わねぇと麺が伸びるぞ。」
『え、あ、はい!い、いただきますッ!』
何事もないように声をかけるとAは慌てて食べ始める。
…慌てすぎじゃね?あ、むせた。
セ「ちょ。大丈夫?ほら、水。」
『ケホッ…あ、ありがとうございます…』
センラから水を受け取りそれを飲むと落ち着いたらしい。
う「どうしたんだ?具合でも悪いのか?」
『い、いえ!違います。大丈夫ですよ。』
『あはは…』と言って今度は普通に食べ始める。
明らかに動揺してたなぁ。おもしれ。
口角が上がりそうになるのを堪えながら、麺をすする。
さ「あ、そや。Aちゃん。俺らに敬語、使わんでいいよ。」
『え!?い、いやそれは…』
セ「ええな、それ!敬語やと、距離を感じるしな。あ、あと“さん”付けも禁止な。」
センラの言葉にさらに慌てるA。
『だめですよ!皆さん年上ですし。』
さ「いいって。俺らそんなに気にせんから。な、千歳。」
セ「うん。寧ろ敬語ない方が嬉しいわ。」
『いや、でも…!』
う「俺も敬語ない方がいいなー。」
『え、渉さんも!?』
目の前で繰り広げられる攻防戦を後目に、俺はラーメンを食べ続ける。ラーメンうま。
しばらくするとAが折れたらしい。
『わ、分かりました。えっと…よろしく、ね?』
照れながら言葉を発するA。
あぁ…これはやばいわ。反則すぎる。
俺はAを直視出来なくなり、顔を伏せた。
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八重桜(プロフ) - 坂田家@ななみさん» 突然の告白ありがとうございます(笑)楽しんでいただけているようで嬉しいです。ぜひ充実した青春をお過ごしください(( 頑張って更新していきます! (2019年9月22日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
坂田家@ななみ - 好きです(((唐突 いつも楽しみにしています! 私はまだ中学2年なので青春はこれからなのだグヘヘ(((殴 これからも頑張ってください! (2019年9月22日 12時) (レス) id: 2a6ac8898b (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - もこ。さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで、とても嬉しいです!自分もあまり青春らしいことを経験してこなかったので、せめてここでは…と思い、楽しんでいる夢主さんを書いてみました。ちゃんと完結できるように更新していきます! (2019年9月19日 4時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
もこ。 - 初めまして。自分は学生ではないのですが、ウキウキとしてしまいました。青春というものをしてこなかったので、最初からキュンキュンしてしまい、夢中になって虜になりました!これからどんな風に進むのかが楽しみで、唯一の癒しになりました。応援してます (2019年9月18日 19時) (レス) id: 180e559c34 (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようで何よりです!コールのご指摘もありがとうございます。後ほど修正いたします! (2019年9月17日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重桜 | 作成日時:2019年9月4日 4時