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19* お礼を言います ページ20

「あ、の……銀ちゃん、」

銀「大丈夫だった? Aちゃん」

「え、あ…うん」


神威が退散した後、気まずそうにAが声をかければ、それを遮って銀時と目があった。


銀「何処行ったかと思って
銀さん心配しちゃったよ〜」

「ご、ごめんね、銀ちゃん」

銀「いいのいいの
Aちゃんが無事だったんなら」

「…っ」


くしゃくしゃと、少し乱暴に頭を撫でられて
申し訳なさそうに銀時を見るA。

そんな顔とばち、と顔が合って
銀時も困った様に笑った。


銀「あ〜〜そんな顔すんなって、気にしてないから
俺はAちゃんを守れて満足!
Aちゃんは怪我しなくて安心!
……それでいいだろ?」

「……ほんとに、ごめ、」

銀「俺はさァ
ごめんとか、キライなんだよなぁ〜」


行こう、と小さな彼女の手を握って歩き出した
彼は、そう言ってちらり、彼女を見やる。
…それは、何かを暗示しているようで。


「…!」

銀「…まっ、何でもいいわ
腹減ってない? 団子屋行こうぜ〜」

「ぎ、っ銀ちゃん!」

銀「…んー?」

「……助けてくれて、ありがとう!」

銀「……よく出来ました」


どうやら、何かを伝えたかったのは
きっとこの事で。

銀時の隣で、大きな声で言ったAを見て
いつもの気だるげな彼の瞳に優しさが灯った。


「…っ!?」

銀「…どうした? Aちゃん」

「あ、いやっ! 何でも! ない…です」

銀「何でそんな改まって」


突然、予期しなかった銀時の優しい笑顔に
思わず赤面してしまった女子高生。
…おまけに、頭ポンポンは反則だ。

何とか誤魔化せば、変な喋り方になって。
銀時が、可笑しそうに彼女に苦笑した。





銀「―…それじゃ、Aちゃん」

「はい、送ってくれてありがとうございました」

銀「またいつでも遊びに来てね
……神楽達も待ってるし、俺も待ってるから」

「はい」


もうすっかり更けた夜。

かぶき町に戻った銀時とAは
もう一度Aの、バカでかい屋敷に来ていて。

送ってくれた銀時がAに笑いかけると
同じように彼女が嬉しそうに笑った。


「――…さぁーて、寝るか」


銀時の姿を曲がり角まで見送った夜。
バカでかい屋敷の中の、一番手前の部屋に布団を敷いて寝る。

この世界に来て、最初の夜。


――…やけに、夜が寂しく感じた。

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おそらまめ@個人経営(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます!沖田くんは神の上ですね!(は?) (2020年3月15日 1時) (レス) id: a071833898 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - この作品は神です! 沖田くんは神神です!(?) (2020年3月14日 23時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@個人経営(プロフ) - Dsloveさん» 歩きスマホしちゃってますね。すいません、ご指摘ありがとうございます、、、 (2018年9月11日 23時) (レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
Dslove(プロフ) - 歩きスマホですか? (2018年9月11日 22時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかアニメKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも更新頑張って下さい (2017年10月29日 12時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おそらまめ | 作成日時:2016年8月31日 23時

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