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ピンポーン
銀「Aちゃん、お邪魔するよ〜」
「あ、銀ちゃんこんにちは!」
昨日、彼女から連絡が来ていた銀時。その内容は、前に一緒に行った家具が届いたから手伝って欲しい、との事だった。
明け方まで飲み明かしていたその男だったが、彼女の前では青い顔一つ見せずに手を振って見せた。
「ごめんね手伝わせちゃって…家具の配置が決められなくって」
銀「全然いいぜ、何でも俺に言って」
「本当にありがとう! それじゃ…外の椅子から運んでくれる?」
彼女の言葉に頷いて、椅子を片手で持ち上げる。体調が悪いせいか一瞬で落ちる額からの汗。
なつきのスカートが風でふんわりと揺れる。
銀「そういやAちゃん…着物やめたんだな」
「こっちの方が動きやすいから!」
銀「勿体ねェな、折角似合ってたのに」
「本当に? ありがとう」
風が吹くたびに揺れるスカートに目を奪われながら、ふと彼女の髪が靡いてそちらに視線をやる。
ほんのりピンク色の首に、ふと真っ赤な痕がちらついた。
銀「――…でも、そっちの方が似合ってるぜ」
「…ほんと! 総悟もそう言ってくれたんだ!」
銀「……まーあ随分と……飼いならされてるようで」
「え? なに?」
銀「ドSは独占欲が強いって改めて実感してな」
変なの、なんて笑う彼女。
その女の住む大きな門の端で、栗色の髪が動いたのを銀時は見つけた。
銀「―…俺もまた、ドSだけどね」
「え? ――…」
引き寄せられた腕。不意に影になった銀髪。
Aの長い睫毛が銀時の髪に触れる。
男を感じたAは、整った顔立ちを前にして息が止まった。
総「――…!」
カラン。
食器の擦れる音だけが残る。それと、蝉の声。
汗ばんだ細い首元に、白くて大きな手が回されていた。
後頭部に手を回されて身動きの取れなくなった体。
Aと銀時の距離は無くなっていた。
「……まっ、て……え、」
銀「あれだ。隣の犬はかわいいって言うだろ?」
「それって芝は青い……っじゃ、なくて!」
銀「――キス、しちゃったな」
「…〜〜!!」
こつん、と鼻を合わせられてぼふんと顔を真っ赤にしたA。
――…すぐ近くで、不機嫌そうに隊服を脱ぐ青年がいるというのに。
「銀ちゃん、……あの、今日は…もう1人で…」
ぐい
総「そうでさァ旦那。俺が手伝うんでもう帰っていいですぜ
記憶と一緒に逝ってくだせェ」
…随分とお怒りのようだ。
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おそらまめ@個人経営(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます!沖田くんは神の上ですね!(は?) (2020年3月15日 1時) (レス) id: a071833898 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - この作品は神です! 沖田くんは神神です!(?) (2020年3月14日 23時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@個人経営(プロフ) - Dsloveさん» 歩きスマホしちゃってますね。すいません、ご指摘ありがとうございます、、、 (2018年9月11日 23時) (レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
Dslove(プロフ) - 歩きスマホですか? (2018年9月11日 22時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかアニメKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも更新頑張って下さい (2017年10月29日 12時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おそらまめ | 作成日時:2016年8月31日 23時