【銀魂】愛され少女は最強だった！？

21* たくさん習得しました ページ22

『それじゃ、はいこれ！』

「…？ なにこれ」

『ぼくなりに使えそうな魔法を考えてきたんだよ』



ひらりと渡されたメモ一枚。


・瞬間移動

・治癒魔法

・ガード

・空を飛ぶ

・想像の具現化


これがどうやら、神が考えてくれた魔法一覧らしい

というかこれ考えれるなら全然忙しくない気がする



「…？ ねぇ、この、想像の具現化ってなに？」


『それはすごいんだぞ！
例えばね、君が…“雨が降ってほしい”と願うとするだろう？

するとその魔法を使えば、たちまち雨が降る！』


「へえ！」


『君が思った事は、全てが本当になる魔法だよ！』


「なら、背が高くなりたい、とかも出来るの？」


『……うーん。残念ながら、それは出来ないんだ』



Aが珍しく興味津々になっていると、
申し訳なさそうに腕組みして。

どうして、と首を傾げると
それを見て神が話し出した。



『物欲は叶える事が出来るんだけど
容姿の変形なんかは出来ないんだよ』


「というと？」


『骨格とか、身長は変える事が出来ないんだよ

それと、もう一つ。人の命を奪う想像も出来ない』


「それはいいかな〜
憎い人は実力でやってやるし」


『……君って結構残酷な事言うよね？』



あらかた説明を受けて、彼女が頷くと
にっこりと笑った神がその場にすとんと座り込んだ。

ちょいちょい、と神が招くので
とりあえずAも座ってみることにした。



『まずは契約から始めよう！
契約っていうのは
各魔法をいつ使うか決める話し合いの事！

契約だけ済ませちゃえば
ちゃちゃっと魔法が使えるようになるからね！』


「神様ってさ…結構私の事好きだよね」


『やだな、もう！ 気づいてなかったの？

…さぁほらほら、時間ないんだから早く決めよう！』


「はいはい」



＊



「――今日はどうもありがとう」

『いいんだ！ ぼくがやった事だし！』

「うん、そうだよね」

『うん！ ……え、うん』


えっへん、と嬉しそうに笑う神に冗談を言えば
中々面白い顔をされたので吹いてしまった。

そして、お別れの時間。
段々と眠気がやってくる。


『それじゃ、またね！』

「うん」


手を振る神様にゆっくり笑い返して目を閉じる。




………すると、最後に『あ』と言葉を漏らして
焦った顔の神を見た。








――目がさめると、そこは、大草原。



「………ここ、どこ？」

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