【銀魂】愛され少女は最強だった！？

13* 真撰組3人とお別れします ページ14

沖「それじゃ行きやすか、A」

「うん、………え、今、名前、」

沖「自分の名前呼ぶのも嫌だろうが」

「あ、そっか」


先程の部屋に戻りながら、そんな話をする。
そして、気になるのが。

沖田にずっと握られている手。
いつのまにか手を繋いでいた二人。


「ね、あのさ、…手」

沖「ア？ 俺と繋いで困る事でもあるんですかィ」

「いや、ないけど、その…」

沖「さてはてめェ…ウブなんだな」

「そんな言い方すんな！」


Aが照れると、わざと強くする左手。
彼女の右手はみるみると熱を持っていった。

…そんなこんなで、曲がり角を曲がると
縁側に腰掛ける土方と近藤が見えた。


近「オォ、案外早かった、な……」

土「女、お前だいじょ、……」


足音で振り返った二人は最初は違う顔していたが
沖田達の繋がれた手を見て全く同じ顔をした。


「お騒がせしました」

沖「本当にな
たかがあんな傷でピーピーと…」

「誰のせいよ！」

沖「俺のせいって言いてェのかィ？」

近「というか、お前ら…」

土「……随分仲がいいんだな」


……第三者から見ると、まるで二人はカップル。
その姿に、土方の顔が曇って。


沖「あれれ？ 土方さん、嫉妬ですかィ？
男の嫉妬程醜いモンはねェな」

土「てめェ表出ろォ！」

近「まぁまぁ二人共、そこら辺にしとけ！
…で、まだ嬢ちゃんの名前を聞いてなかったな」

「…あ！ そうでした！

―…私は、Aです。……沖田、A」

沖「……」


改めてそう言うA。
ちらりと沖田の顔を見ると、微かに笑っていた。


土「総悟と同じ苗字なのか！？」

近「こりゃすげぇ」

「事情があって
総悟から聞いて下さい」

土「……お前からは、話さねェのか？」

「私、もう行かないと」

土「…そうか」


冷酷な顔で、落胆した様子の土方。
それを沖田が横目で見て小さく舌打ちした。


「……それじゃ皆さん、また！」

近「オウ、元気でなーAちゃん！」

土「……じゃあな、…おきた、…」

沖「またな、A」

土「！」


玄関門で手を振る3人。

名前を、土方が恥ずかしくて呼べずにいると
遮って沖田が彼女の名前を呼んだ。

それに驚いて、動きを止めたが。
…やがて、歩く彼女を呼び止めた


土「〜〜…A！」

「……っ！」

土「またな」

「……はいっ！」


大好きな土方に名前を呼ばれて。
今日一番の笑顔を見せて、曲がり角に消えた。

それを見た、沖田はまた。







？「――…面白い子、みーつけた」

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