【銀魂】愛され少女は最強だった！？

11* 何故か戦います ページ12

「え、ちょ、まっ…！」

沖「問答無用ですぜ
早く刀持たねェと知らねェぞ」

「だから剣が重たくて持てないんだってば！」


真剣の重さは約２キロ。
そんな物を少女が振りまわせる訳も無く。


ギィィンッッ＿＿＿＿


沖「…ッ」

「…？」

「「！？」」


突然鳴った金属音。…というか、鈍い音。
それは、彼女が咄嗟に足で刀を受け止めた音だった。

余りの驚きに、A自身も驚いている。


沖「っ、…………オイ、パンツ見えてやすぜ」

「ひゃっ……！」

沖「隙ありゃァ！！」

「うっ！」


Aの不意をついて攻撃をしかける男。
女相手に、剣術経験者が大人げなさすぎる。

……と思ったのだが、またしても彼女は
沖田の刀を止めたのだ。


沖「何でィ、てめェ…防御ばっかじゃねぇか」

「うわぁっ！？」


無性にイラっときたのか、沖田が片手で
風で舞い上がったAのスカートをめくる。

これには土方が鼻血した。


近「トシ、鼻血」

土「うおっ、…悪ィ」

「……っさい、ってい！」

沖「っうおっと、」


恥ずかしさに、右手のストレートが入る。
それを間一髪で避けた沖田はまたしかける。

フェイントをかましたのにも関わらず
引っかからずについてくる女子高生。

何故戦闘が出来るのか。
あまりの動体視力と身体能力の高さに驚く。


沖「うらァっ！！」

「は！ っ…え、」


流石の沖田も、少し本気を出してしまって。

苛立ちから、荒々しい刀振るいをしてしまうと
その時丁度彼女が砂利道で躓いてしまった。


沖「っ…！！？」

「…、いた、…っ」

土「おい！」

近「総悟！ 抜かねェ約束だったろ！」


いつの間にか、鞘から抜いてしまっていた刀。

そして、悪いタイミングが重なって
沖田の刀の先が深く彼女の腕を斬っていた。


「ッッ……いた、い……っ」

沖「…ちッ」

土「おい総悟！ てめェ何考えてんだ！」


初めてこんなに深い傷を負って
あまりの痛さに泣いてしまったA。

それを見て、素直に謝れない沖田が舌打ちした。


土「総悟！ ちゃんとコイツに謝れ！」

近「おい！ トシも何でそんなに熱くなってる？」

土「……っ！」

「……っひぇえ〜〜んッッ！！！」

土「おい……ッ、泣くなって…！」


遂には、堰を切ったように声をあげて泣き出す。
幼いのに、どこか愛らしく切ない泣き顔に


「ひゃっ……――」

沖「…やってらんねェ」



――気付けば、沖田が彼女を抱き上げていた。

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