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「ジマトシ今日早くない?どしたん?」
「体育館の整備が入った」
「へぇ、じゃあ放課後も無いの?」
「いや、大学に行って練習試合をする」
「強豪コワ」
大学て、私ら高校生だよ?あ、でも浪人さえしなければ来年私達大学生か。変な気分。あ、てことは制服着てるジマトシ見るのも今年で最後か、うーん、勿体ないな。
パシャリ
ジマトシが此方を向いた。「お、カメラ目線くれるの?ファンサ精神凄いね」そのままもう一枚パシャリ。ジマトシの巨体だと小さく見える机で教科書と睨めっこしている姿は、何だかアンバランスで可愛い、かもしれない。
「何故撮った」
「ジマトシの制服姿今年で見納めだから、折角朝早くからジマトシに会えたわけだし」
「そうか、…藤野」
「ぅわっ?!」
友達と撮ったプリクラや変顔写真の中にジマトシの写真が二枚あるせいで、随分と浮いて見える。フォルダを見てニヤニヤしていれば、急に腕を引かれた。ポスン、とジマトシの腕の中に収まっていて、割と真面目に思考が停止した。
「…こうか?」
ジマトシの少し戸惑った声が聞こえて顔を上げれば、外カメの状態で何とか自撮りをしようとしていた。堪らずに吹き出せば、少し不機嫌な声が上から降ってきた。
「ジマトシのカメラどうせアプリ入ってないでしょ、盛れないカメラでは撮らない主義だから、私のカメラで撮ろ!」
急に私を引き寄せたのは、私とのツーショが欲しかったから?言ってくれたらちゃんと二人とも盛れる角度探して撮るのに。何だか可笑しくて、ずっと口角が上がりっぱなしだ。
「……肌が白い」
「フィルターだよ。ジマトシ色付きリップ似合うじゃん、可愛い、…うそ、ホントはめっちゃ面白い」
デカ目効果やら小顔効果やらチークやらと色々な盛れ要素によってジマトシが随分と可愛らしくなってしまった。これでいて190近くあるんだから面白くて仕方がない。猫耳とかパンダとか顔交換まで楽しんでいれば、十数枚も二人のツーショが溜まっていた。
「ジマトシ、写真いる?」
エアドロで渡しても良かったけど、何となく二人のトークにアルバムを作ってみたくて、最初に撮った二枚も加えてアルバムに写真を入れた。
「もし私達がトーク消しちゃっても、アルバムに入れとけばいつでも見返して保存出来るんだよ」
「…そうか」
いつも通りの相槌だけど、少し温かな声色だ。保存の仕方をジマトシに教えてあげれば、最初の二枚以外は全部保存していた。
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あまね(プロフ) - やめてください供給過多です嘘ですごめんなさいもっとして (8月2日 1時) (レス) @page13 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
薊 - いっぱいしゅきです (2020年6月16日 17時) (レス) id: c593b9094d (このIDを非表示/違反報告)
レイア - ジマトシさいこーです!!らぶです!!更新楽しみにしています!! (2020年6月4日 0時) (レス) id: 9d193411e2 (このIDを非表示/違反報告)
ogofumi(プロフ) - あ、ジマトシ好きです。一目惚れです。ハートを撃ち抜かれました。 (2020年5月27日 0時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
まーち - タイトル見た瞬間吹き出すました(笑)凄い発想ですね、好きです((え (2020年5月26日 22時) (レス) id: 4ffda966c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あだしの。 | 作成日時:2020年5月25日 20時