村の丑年姫祭り！ (ページ25)

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秋…らしい。ページ25

もう9月か。一年とは早いものだな。
私は、家の中に入ってきた楓を見つめる。
「綺麗な楓ね。そうだA、ちょっとメープルシロップ採って来てよ」
「はーい」

家の裏庭に足を運んだ。
「うわっ！」
私は飛んできたボールを取る。
「アリウスくん、どうぞ」
アリウスは、少しばかり顔を赤らめる。
「ありがとうございます」
アリウスはペコリと頭を下げる。
「Aさんは、何の御用で裏庭に？」
「メープルシロップを、採りに来たの。アリウスくんも食べる？」
パアッ、と、アリウスの顔が輝くのが分かった。
「はい！ありがとうございます！」
すごく大きな声でそう言った。
「回って来て。」
「はい！」

「おじゃましまーす！」
「いらっしゃい、プ…アリウスくん」
何故プなのかは分からなかった。
「メープルシロップ、アリウスくんも食べるって」
「食パンで頂きましょうか」
焼き立ての食パンに、メープルシロップがかかっていく。
「いただきます」
甘い口当たりだ。
「美味しいです！」
やがて、アリウスは完食する。
「ありがとうございましたぁ！」
「こちらこそ」
アリウスは、走りながら去っていった。