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第六十訓「ゴミの分別回収にご協力下さい」 ページ10

ゴミ。
一口にゴミといっても様々なものがある。
その松葉杖の女が捨てに来たのは一つの袋だった。
生臭い匂いを放つ血のしたたる袋。
妙だと思ったが清掃員は中を改めずにゴミを収集車に放り込んだ。
何故ならその女は袋を捨てるまで清掃員をじっと見つめていたから。
何より女の異様な風体がそれをためらわせた。
夏場にも関わらず肌を少しも見せない厚着。
そこからかすかにのぞく肢体は痛々しく包帯に包まれていた。
翌日女はまた来た。
あくる日もあくる日も女は袋をもってきては、日ましに衰える身体をひきずりじっとこちらを見ていた。
ある日女は来なかった。
代わりにいつもの小さな袋がゴミの山に一つ。
いつもの女の視線はない。
清掃員は袋の中をのぞいてみた。
女はじっとこちらを見ていた。
いつものように。

と、いうホラーなCMをみて、歯を磨いていた銀時の動きが止まった。
銀時はホラーが大の苦手である。
再び歯を磨きだすが、さっきジャンプを出してきたことを思い出す。
明日は燃えないゴミの日だ。
さっきのCMを思い出しつつ口をゆすぎに行った。





「もォ〜何アルか、こんな遅くに」





結局気になって眠れなかったので神楽を引き連れジャンプ回収へ。
しかし神楽は睡魔には勝てず、ビビる銀時を置いて帰ってしまった。
ジャンプを手に取りあと少しでミッションコンプリート。と、いう所で声がした。





『目標捕捉しました、解析モードに移行します』





ゴミの山に女性らしき首が目を光らせて喋っていた。
それを見た銀時は驚きと怖さで気を失った。

翌朝、神楽によって家に戻ってきた銀時。
朝ご飯のたまごかけご飯の卵を割る神楽の手元に注目する。
神楽は昨日銀時が見た生首の頭で卵を割っていた。
人の頭で卵を割りたい神楽の願いを叶えられる卵割り器。
その卵割り器とかいう生首を手に取り見つめる。





「オイA!触るな!」



『触るなってコレ…あ』





持っていた生首を定春に取られた。
そのまま出ていこうとする。
2人が慌てて止めるも生首が飛んでいった。
下にいた新八がそれをキャッチする。





「…これ、悦子ちゃん」



「悦子ちゃん、お前のしり合いの悦子ちゃんか!!」



「これ、今人気の機械(からくり)家政婦「悦子ちゃん」ですよ」



「悦子ちゃん?」



「違うネ!卵割り器アル」

第六十一訓「ゴミの分別回収にご協力下さい」→←第五十九訓「知ってた?これトリップの話」



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作者名: | 作成日時:2014年3月12日 2時

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