第五十四訓「誰もが誰かを想ってる」 ページ4
敏木斎によって皿を割られた銀時は力無く倒れていく。
灯篭の隙間から人影が見えた。
「いけ、新八」
「おおおおお!!」
新八の懇親の突きは灯篭を通り敏木斎の頭に結び付けられた皿を貫いた。
敏木斎が倒れ静まり返る。
「…ゴメン、負けちった」
「かっ…勝ったァァァァ!!」
「新八ぃぃぃぃぃ!!あんま調子に乗んじゃねーぞ、コルァ!!」
新八に駆け寄ったかと思えば顔面に蹴りを入れ、近藤は近藤で真選組を任すなど言っているし、沖田も土方もポーカーフェイスを気取っているが嬉しそうだ。
九兵衛はと言うと、真っ直ぐ空を見たまま動かない。
「…ごめん…なさい」
「謝る必要なんてねーよ、誰も。みんな、自分の護りたいもの護ろうとしただけ……それだけだ」
俯くお妙を通り過ぎ、銀時がこっちへ歩いてきた。
『銀時…』
「おー、何だそのツラ」
怪我塗れの私の顔を見て笑った。
テメーも鏡見てみろよな。
『…大丈夫かな、アイツら』
「…もう大丈夫だろ」
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作者名:憐 | 作成日時:2014年3月12日 2時