第六十四訓「女の涙に勝るものなし」 ページ14
銀時からたまを預かった新八と私は源外の所へ走っている。
しかし前から後ろから、四方八方からメイドたちが現れ逃げ切れそうもない。
新八の腕の中でたまは呑気に喋っている。
等々囲まれ、成す術がなくなった。
新八は足元に落ちていたパイプを手に取る。
「………たまさん、護るべきものも護れずに生き残っても侍は死んだと同じなんです」
[侍?]
「一旦護ると決めたものは何がなんでも護り通す!!それが侍だァァァ!!」
[…出自も不明確、まして殺人の容疑がかかった者を護る?侍―――理解しかねます。私のデータに該当するものがありません]
「じゃあ、データにつけ加えといて下さい!勇者よりも魔王よりも上のところに!ついでに…女の子の涙に弱いってね!!」
[了解しました。魔王より上、大魔王の配下の所につけ加えておきます]
「日本語って難しい!!」
やっと前方に源外の店が見えてきた。
メイドたちも振り切って後は突っ走るだけ。
『…!』
[目標捕捉、邪魔者は排除し、零號機回収にうつります]
『新ぱ…』
「うわァァ!!」
一方神楽と銀時もなんとかメイドの群れを突破し、源外の店へ向かうようだ。
その様子を上から見ていた芙蓉プロジェクトの副主任目黒と伍丸弐號。
回収した零號機を手に、建物の中へ消えていった。
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作者名:憐 | 作成日時:2014年3月12日 2時