第五十二訓「普段眼鏡をかけている奴が眼鏡を外すとなんかもの足りないパーツが一個足りない気がする」 ページ2
力無くしゃがんだ銀時だったが、流れる血を拭ってもう一度立ち上がった。
「……ねーよ、しったよーな口をきくんじゃねーよ。テメーにコイツの何がわかるってんだ。テメーがコイツを語るな、テメーなんぞにコイツを語ってもらいたかねーんだよ」
その言葉にはっとする。
この人は自分の事をわかってくれているようで。
敏木斎が銀時に攻撃しようとした瞬間新八は動いた
銀時を押し、身を挺して庇った。
皿は割れていないと思われるが、勢いのあまり屋敷に突っ込んでいった。
「行っても無駄ぞい、大将撃沈。これで終わりじゃ」
「バカ言ってんじゃねーよ………じーさんよ。アンタの孫は護りてー護りてー、自分の主張ばかりでテメーがいろんな誰かに護られて生きてることすら気づいちゃいねェよ。そんな奴にゃ、誰一人護ることなんてできやしねーさ」
「………アレ、兄ちゃん木刀は?」
「あれれ〜どこいっちゃったんだろ〜」
気を失っていた新八が目を見開き起き上がり、銀時から受け取った木刀で気の抜けていた九兵衛の不意を突いた。
「……新八、テメーにはよく見えるだろ。護り護られる、大事なモンがよ」
「あーー、ようやく見つかった。これでよく見える」
眼鏡をかけ直し、クイッと上げた。
第五十三訓「誰もが誰かを想ってる」→←第五十一訓「普段眼鏡をかけている奴が眼鏡を外すとなんかもの足りないパーツが一個足りない気がする」
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作者名:憐 | 作成日時:2014年3月12日 2時