ゴースト・リーダー【ARS*O×S】 (ページ21)

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ニノが轢かれたと聞いて
俺はすぐにタクシーを呼んだ

タクシーに乗ると俺は
雅紀に電話をかけた

でも彼は電話に出なかった

タクシーを降りると
俺は智くんに話しかけた

｢智くん、急ご──｣

だけど、智くんの姿がなかった

俺は辺りを見渡して
智くんを呼んで探した

だけど、見当たらない

どこに行ってしまったんだろう

もしかして────

いや、今はニノの病室に向かわなきゃ

俺は急いで受付に行って
病室番号を聞いた後

走ってはいけないのは分かってたけど
走ってニノの病室に向かった

──────────
病室に着き、ドアを開けると

そこには

酸素マスクをつけ
横になっているニノと

ベットの横で立っている
雅紀と松潤が居た

｢ニノの様態は?｣

2人に聞くと雅紀が俺に話した

雅紀｢どうしよう翔ちゃん
俺が信号見ないで渡ったせいで
ニノが……｣

雅紀の目にはハイライトが無かった

するとニノが目を開けて
口をゆっくり開いた

和也｢相葉、くん……?｣

ニノが目覚めると
雅紀はしゃがんでニノの声を聞いた

雅紀｢ニノ?!良かった……生きてて
あのね──｣

和也｢良かった、相葉くん、生きてて｣

雅紀｢え……?｣

和也｢俺ね、相葉くんに出逢えて
Ｊに出逢えて、翔ちゃんに出逢えて
大野さんに出逢えて良かった｣

雅紀｢な、何言ってんのニノ……
そんな最後の言葉みたいな事いって｣

和也｢相葉くん、今まで……ありがとね｣

そうニノが言い終わると
彼は目を閉じた

先程まで脈を打っていた
心電図のモニターが

高い電子音とともに
真っ直ぐな線になっていた

雅紀｢ニノ?やめてよ……
演技しないでよ、冗談キツいって｣

ニノが死んだことを
受け入れてないんだろう

雅紀は笑ってニノの体を揺らす

潤｢相葉くん、ニノは──｣

雅紀｢違うよ、きっと違う
俺絶対信じないよ!
ニノが死んだなんて!｣

何だろう、なんか雅紀が
智くんが死んだ時の俺に似ている

雅紀｢演技だって
ニノ演技上手いからさ
また俺達を騙してるだけだよ｣

ああ、あの時のニノきっと
こんな気持ちだろうな

俺は深く息を吸って、吐いて

雅紀に叫んだ

｢いい加減現実を見ろよ!｣

気づいたら
あの時、ニノが言った言葉と
同じ言葉を言っていた