〜File1〜旧校舎怪談9 ページ10
「何か言ったか?」
渋谷さんが麻衣を冷ややかな目で見る
「いいえ、何でもございません。―なるほど、調査のためにあんなところをうろうろしてたんだ。それにしたって、『ろく』はないと思うよ。それも調査の一環なんすかね?」
「ろくでもない遊びをするものじゃないという勉強になったろう?」
本当、いい性格してるよねー、声出して笑いたいけど変人扱いされるのは目に見えてるので止めます
『でも、なんで怪談の立ち聞きなんて…あ、そっか。怪談の場で旧校舎の話が出るかもしれないから聞いてたんですね、情報収集になるから』
「そういうことだ、設楽さんは谷山さんより頭の回転が良いようだ」
渋谷さんは感心した声だった
いや、麻衣と私を比べないでよ…私人生2回目だから……
「生徒間の噂話を集めたかったんだが。昨日、怪談をしたときに旧校舎の話は?」
「出たよ。聞いてたんじゃないの?」
「それらしき話の最後を聞いただけだ。残念ながら、明瞭に聞き取ることができるような位置でもなかったし。―どんな話だったか、まだ覚えているかな?」
麻衣に問う口調は、忘れているに決まっている、と言いたげだった
「いくらなんでも昨日のことを忘れるほど、記憶力に乏しくない」
そうだよね、本当失礼しちゃうよね(私はちゃんと聞いてないから知りませんが)
「ええと…」
「待て」
渋谷さんは黒いジャケットの懐に手を差し入れる。内ポケットから取り出したのは、小型のレコーダーだ
「始めて」
言って、録音ボタンを押す
……面白いなあ
私はそう思いながら、ミチルの話してくれた旧校舎にまつわる話を、麻衣の口から聞くのだった
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梨花 - 更新大変でしょうが、いつまでも応援しています! (2019年11月28日 18時) (レス) id: f3674189e1 (このIDを非表示/違反報告)
りーさん。(プロフ) - 面白いです!!続き楽しみです♪ (2019年2月2日 1時) (レス) id: ea3558cf25 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます^ ^ (2018年12月28日 10時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アサヒ x他1人 | 作成日時:2018年8月11日 15時