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〜File1〜旧校舎怪談11 ページ12

なるほどなるほど。と麻衣が納得したような様子でうんうん頷いていたと思ったら、急に素っ頓狂な声で

「そんな安全策を取るほど、旧校舎って危険なわけ!?」

と渋谷さんに詰め寄った

「それを確かめているんだろう」

と、渋谷さんは邪険な調子で言ってから旧校舎を見上げた

「少なくともこれまで、特に異常な音は録音されていないな。……まあ、この程度なら当面危険はないだろう」

「ねえ……幽霊屋敷って危険?」

麻衣は私に聞いてきたのだろうが、渋谷さんが答える

「そういうものもある」

『危険だってあるのに、どうして十七やそこらで、こんなことをやってるんですか?』

「必要とされているから」

「へええ?でも、今までに解決できなかった事件だって、あったでしょ?」

さらっと言う渋谷さんにムカついたのか、麻衣が突っかかっていく
止めときなって〜

しかし、渋谷さんは気に留めることなく、ない、とあっさり言ってのける

「僕は有能だから」

きっぱり言い切るところが、流石というかなんというか

「あァら、すごいのねー。顔が良くて、しかも有能だなんてー」

あ、そろそろあの場面だ。ワクワクしながら2人の会話を見届ける体制に入る

「僕の顔……いいと思うか?」

「いいんじゃない?恵子たちも騒いでたしー」

ふうん、と渋谷さんは事も無げに言って背を向けた

「趣味は悪くないな」

『っ』

やば、思わず吹き出してしまった
けれど、2人は気付いてない様子、良かった…

麻衣が私に近付いてくる

「ちょっとA、今の聞いた!?あんな自信家に会ったのは初めてだよ!!」

『私も…ちょっと笑っちゃったもん』

「よし、アイツは今から、ナルシストのナルちゃんだよ、そう呼ぼうよ」

『っっっ、も、笑わせないでよ麻衣!』

そんな会話をしていたら、厳しい声が飛んできた

「さっさとしないか!」

私たちは慌てて渋谷さんに着いて行くのだった

その道すがら、麻衣が私に問う

「ねぇ、A、旧校舎って本当にその、いないの?」

『ん?あ〜…今のところ私にはみえてないかなあ』

「そっか…じゃあ大丈夫かな」

『さあ?プロが見てくれるんだし、それに従おうよ』

「そうだね」

こんなコソコソ話、まさか聞かれてないよね…?

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梨花 - 更新大変でしょうが、いつまでも応援しています! (2019年11月28日 18時) (レス) id: f3674189e1 (このIDを非表示/違反報告)
りーさん。(プロフ) - 面白いです!!続き楽しみです♪ (2019年2月2日 1時) (レス) id: ea3558cf25 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます^ ^ (2018年12月28日 10時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アサヒ x他1人 | 作成日時:2018年8月11日 15時

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