74 You ページ24
『私は平気だから。今まで通り、気にしなくていい。』
「っ、」
『変な義理や罪悪感も感じなくていいからほっといて。』
大「A！」
『むぐぅ、』
生意気なことばかり出て行く口を、
大我は下唇を人差し指でぐぐっと押し上げて塞いだ。
「大我くん、いいよ。確かに虫が良すぎた。」
大「ちがう、そうじゃなくて…。
A、俺と約束したよね？
ちゃんと自分のことも大切にしてって。」
『…、』
大我は…
私の嘘にも、心の動きにも
いつも気付いてしまうんだね。
ばれないように、
そっちを見ないようにしてたのに。
私の手を優しく握って、
苦しくなるような嘘ついちゃだめ、って。
ごめんね、私助けてもらってばかりだね。
もう大丈夫、と握り返してからその手を離した。
『お父さん、あの…』
「っ、ごめん、ちょっとだけ待ってて。」
タイミング悪くなった着信音に、
こんな時になんだ…と悪態をつきながら
すぐに戻るからとだけ言い残してお父さんは病室を出た。
大「なんだろう。」
『さぁ？』
肩を透かされたようになってしまったけど、
これから伝えるのはずっとずっと胸に仕舞ってた言葉だから、
あと少し待つくらい平気。一瞬だもの。
だけど戻ってきたお父さんはひどく浮かない顔をしていて、
どうしたのか聞いてみれば
大事な仕事の電話だったみたい。
「…海外への移動が決まった。」
『え…』
大「そんな…！」
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綾鷹(プロフ) - 1203さん» ありがとうございます(;_;)泣いて頂きたいお話を書いていたので本当にうれしいです！ (2020年5月5日 23時) (
レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 美月さん» なんてうれしい…(´；ω；`)ありがとうございます！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 綺星さん» 最後まで読んで下さってありがとうございます！これは私も書き終わった瞬間何かスッと燃え尽きた作品なのでそう言って頂けると嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
1203 - めちゃくちゃ泣いてしまいました。素敵な作品ですね。 (2020年4月4日 15時) (レス) id: bea00c8748 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - めちゃくちゃおもしろかったです。 とても感動しました。 (2020年3月27日 14時) (レス) id: 2c7dc2e191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾鷹
| 作成日時：2019年8月11日 7時
