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Aの父親視点
だけど、結局僕は決められなかった。
妻を助けて
その言葉が言えなかったんだ。
泣き叫びたいほど願ってたくせに。
そんな弱い人間だから、
妻の声を直接聞くことも
生きた彼女に触れることも、
もう二度とできなかった。
「自分の命すら惜しくないほど愛した人の命と
その人が自分を犠牲にしてまで救いたいと願う命を天秤にかけることがどれだけ苦しいか君にわかる？」
妻が毎日お腹の子に言葉をかけているのを隣で見ていた。
日に日に母の顔になっていく彼女がいとおしくて仕方なかった。
彼女がどれだけ望んで、
あの子を愛していたのか僕は知ってる。
…それなのに、救われて生まれて来たはずの娘は
大人になれるかもわからないほど弱々しく、
確実に僕の残りの人生よりも短い命しか持っていなかった。
妻が死んだ意味はなんだったんだ
どうしてお前はまともに生まれてきてはくれなかったんだ
どうして母親の分まで生きてはくれないんだ
ひたすらに運命というものを呪った。
「娘に会ってやれだって？冗談じゃない。」
大「っ！！」
僕の中にあった何かへ執着する気持ちは、
あの日妻と共に死んだ。
もう二度と愛するものを失うのなんて御免なんだ。
愛したくないんだよ。
「生まれ損ないに愛情なんて向けられない。」
大「っ、そんな言い方…、なんだよそれ…。ふざけんな！！！」
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綾鷹(プロフ) - 1203さん» ありがとうございます(;_;)泣いて頂きたいお話を書いていたので本当にうれしいです！ (2020年5月5日 23時) (
レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 美月さん» なんてうれしい…(´；ω；`)ありがとうございます！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 綺星さん» 最後まで読んで下さってありがとうございます！これは私も書き終わった瞬間何かスッと燃え尽きた作品なのでそう言って頂けると嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
1203 - めちゃくちゃ泣いてしまいました。素敵な作品ですね。 (2020年4月4日 15時) (レス) id: bea00c8748 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - めちゃくちゃおもしろかったです。 とても感動しました。 (2020年3月27日 14時) (レス) id: 2c7dc2e191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾鷹
| 作成日時：2019年8月11日 7時
