延長線上 24 ページ24
目の前のコネシマの顔がふにゃりと緩む。どーぞ、なんて言われても困る。いや困る必要なんてない、このまま今の境地から脱してしまうのが1番に決まっている。こんな恥ずかしい場面を延々と続けていたらいずれ絆されてしまいそうだ。そうやって顔を背けて頭を巡らせる。不意に目を向けてみると、そこにはいつもと違い寝癖のついた無防備なコネシマのこの緩い顔がある。そんなの見ていられない。私のことを好きだと全面に出しているような愛おしいものを見るような表情はむず痒いにも程がある。
「....なんて顔してんの、気持ち悪い」
「だってA、全然抜け出そうとしないし」
「や、それはさあ...何というか」
口ごもるとコネシマは「へへ」と笑って私をぎゅっと抱き締める。コネシマの胸にすっぽり収まってしまい、聞こえてくる心臓の音が微妙に速いことを悟って顔に熱が集まる。元々恥ずかしかったのが更に恥ずかしさを増す。
「あーもうコネシマのばか！離してってば！」
「うわっ、急に暴れんなって」
ついに耐えられなくなりジタバタと思い付くままに体を捩ったり腕を振り回す。コネシマの驚いた隙をついて腕をすり抜けると、その反動でドンっと音を立ててベッドから転がり落ちた。「いったあ」と腰を打ち擦りながら呻くと、コネシマは呆れた顔で「何してんねん」と私を覗き込む。
「調子乗んな！」
立ち上がりコネシマを睨む。めいいっぱい睨み付けてるつもりだが、何せ私の今の格好はぶかぶかのスウェットの上を着ているのみで、更に言えばスウェットは膝上までしかなく、その下は難ら履いていない。コネシマは胡座をかいてベッドの上に座り、私を見ていた。不審に思い「...何」と問いただすも、コネシマは「怒られそうだから言わん」と口を閉ざす。
「怒らないから言ってよ、気になる」
「ほんまに怒らない？」
重ねて聞くコネシマに嫌な予感がするも頷く。コネシマは眉間に皺を寄せて躊躇いながらも、渋々口を開いた。
「あー、うん、何か、着替えさせてる時とか寝る時は気が付かなかったんやけど」
コネシマは目をそらし、目を強く瞑ってから薄く目を開いてこちらを見る。
「Aが俺の着てんの、ヤバい」
「調子乗んなって言ったよね」
「ほらーー！やっぱり怒るやん！」
スウェットは袖は腕も足も完全に隠れてるし、肩はずり下がるしでダボダボだ。あまりにも居た堪れなくて再度ベッドの隅に座り込む。その際にスウェットからコネシマの匂いがして、更に羞恥心が煽られた
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まつ(プロフ) - 完結おめでとうございます！香さんの書く文章が本当に大好きです。次回作が最後になってしまうのは悲しいですが楽しみに待っています！お疲れ様でした！！ (2018年8月26日 11時) (
レス) id: cd163d6252 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 香さんのコネシマめっちゃ好きです。更新とても嬉しかったです！この先の展開も気になります！笑 (2017年12月26日 0時) (レス) id: 3e7c414859 (このIDを非表示/違反報告)
みいろ - 夢主ちゃんとコネシマの絡みが好きすぎて禿げそうです…更新頑張ってください! (2017年4月27日 23時) (レス) id: 538187bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：香 | 作成日時：2017年4月20日 23時
