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kazuma.
力矢「カレン、確かに健太の言う通りだよ。優しく言ったって聞かない男だっている。嫌なら嫌、迷惑なら迷惑ってハッキリ言わないとダメだよ。」
「…っ、も、なぃ……」
力矢「ん?ごめん、なんて言った?」
「断るこっちの身にもなってくださいっ!あんな態度とられたら怖くて何もできませんっ!」
そう言ってカレンは楽屋を出ていってしまった。
カレンが大きな声を出すなんて珍しいからみんな驚いてる。
樹「あんな態度って?」
陸「なんかあったのかな…」
壱馬「俺、行ってきます!」
慎「俺も行きます!」
走ってカレンのあとを追うとどこからか聞こえてくるカレンの声。
「さっきも言いましたけど本当に無理です!」
『別に減るもんじゃないからいいだろ!』
「嫌なもんは嫌なんです!っ、痛っ、離してくださいっ!」
俺と慎の足が速まった。
角を曲がればカレンの腕を掴んでる男を見つけた。
壱馬「おい、何してんねん!」
『チッ…』
俺は男の手を離し、カレンを慎に預けた。
壱馬「嫌がってましたよね、腕掴むのはどうかと思いますけど」
『うるせぇな、はぁ…マジでめんどくせー』
そう言って男は行ってしまった。
なんやねん、あいつ。
俺が振り返るとカレンは小さく震えて泣いていた。
壱馬「えっ、ちょ、どうしたん!?なんかされたん!?どっか痛いん!?」
慎「壱馬さん、焦りすぎっす」
壱馬「焦るやろ!ほんまどうしたん!?」
「ごめんなさいっ、迷惑かけてっ、みんなにも嫌な思いさせてなっ…」
壱馬「そんなことないから泣かんといて…」
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作者名:LALA | 作成日時:2022年9月21日 22時