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時の流れは早く、もう12月
今日の東京は気温1桁台、寒さに弱い僕は任務以外は完全防備で過ごしている
「耳あて手袋マフラーって、どんだけだよ」
「…逆に皆よくマフラーとかだけで生きてるね」
「高菜」
そのうえ棘にひっついて白い息をはく僕に真希は呆れた顔をして言う
棘からしたら毎年のことなので気にするなという感じだ
憂太が高専の外を見つめているので、見かねたパンダが声をかける
「どーした憂太」
「えーっと、なんかちょっと嫌な感じが…」
そうして変わらずその方角を気にしている憂太に対して皆は即答した
「気のせいだ」
「気のせいだな」
「おかか」
「だね」
朝のホームルームの時間も迫ってきているため、構わず校舎へ向かう僕達を追いかけてくる
「えぇ、ちょっと皆ぁ…」
「だって憂太の呪力探知超ザルじゃん」
パンダが応えると手をひらひらと動かす
「まぁ里香みたいのが常に横にいりゃ、鈍くもなるわな」
「ツナ」
「…さっっむ」
1年生が仲良く登校している姿を校舎から眺める学長と担任
「未だ夏油の動向はつかめん。やはりオマエの杞憂じゃないか？」
「学長、残念ながらそれはあり得ないです」
学生が任務にあたる際、イレギュラーが発生することが多くなったのは憂太が転校してからのことだ
「直接現場を確認しました。僕が傑の呪力の残穢を、間違えるわけないでしょ」
2人の空気は重く苦しくなったその時、夜蛾がとある人物の呪力を察知
「噂をすればだ！！校内の準一級以上の術師を、正面ロータリーに集めろ！！」
その気配は生徒達も感じたようで、先程憂太が眺めていた方向を見つめる
「珍しいな」
真希は背負っていた竹刀袋を手に持ち呟く
「憂太の勘が当たった」
「？」
パンダも同様に言うが、気にしていた本人が今や状況が理解出来ていない
バサッバサッと音をたてながら上空からやってきたのは、6mは軽く超えたペリカンのような嘴をした巨大な鳥
そして、僧侶のような格好をした明らかに怪しい男
「関係者…じゃねぇよな」
「見ない呪いだしな」
「すじこ」
袋から薙刀を取り出す真希、首を左右に揺らし戦闘態勢を整えるパンダ、口元を晒して呪いを見る棘
「あ〜寒っ」
「わーでっかい鳥」
司は手袋と耳当てを外して寒さに震え、ボケーと憂太は珍しい鳥を見つめる
グパッと鳥の口が開けば中から人間が出てきた
その異様な光景と、部外者を睨みつける
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新(プロフ) - 雪見だいふくさん» 雪見だいふく様コメントありがとうございます。作品へ好感を持ってくださり私自身もとても嬉しいです。実は先日、貴方様の作品を拝見しておりました。まだ六本木のくだりまでしか読めていなので、この後ゆっくり読みます！雪見だいふく様の作品の更新も心待ちにしてます (2020年12月4日 21時) (
レス) id: 683216893f (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませていただいております。とても素敵で引き込まれる作品でとても大好きです！お身体に気をつけて新様のペースで更新頑張ってください (2020年12月4日 14時) (レス) id: 3dc274e14b (このIDを非表示/違反報告)
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