【呪術廻戦】壊したいくらい愛してる【短編集】

【狗巻棘】彼の言いなり　リク ページ7

狗巻「動くな」


　あぁ、また始まってしまった。
此処は二年教室。今日は真希ちゃんもパンダ君も任務で居ない。乙骨くんは海外だからいるわけがない。



　教室に私達しか居ないとき、私は狗巻君に動きを止められ、彼に殴られたり蹴られたりする。
　狗巻君は私の恐怖に満ちた顔が好きなようで、二人きりになったときは逃げようとする前にさっきの様に私を逃がさないように動きを止められる。


狗巻「明太子、ツナマヨ」


　狗巻君は必ずそう言ってから私を殴る。彼は呪力を込めて殴ってくるのか、酷いときには骨折したこともある。

A「あ”ぅっ……ぃ”ぬまきく、ゴホッ も、やめ”、」
狗巻「拒絶するな」


　私が抵抗する術を失えば、狗巻君はニタリと笑って私顔をめがけてハイキックをする。が、


コンコンコン
「失礼します。狗巻先輩、いらっしゃいますか。」


　狗巻君は私の顔面ギリギリで脚を下ろしてドアの方へと向かっていった。
　ドアを叩いた主は一年の伏黒恵君だろう。


　狗巻君がドアを開けると、予想通り、伏黒君が立っていた。


伏黒「狗巻先輩、もし良かったら鍛練に……ってA先輩、その全身の打撲傷どうしたんですか！？」


　狗巻君が口ぱくで余計なことは言うなと言ったので、「任務で怪我しちゃって…今から入家先生の所に行くの」と誤魔化した。


伏黒「そうですか……無理しないで下さいね。」
A「……うん、ありが」
狗巻「高菜、明太子、しゃけ」
伏黒「あぁ、はい。行きましょうか。……では、A先輩、お大事に。」


　そう言って、二人は教室から出ていった。少し安心して机を見た時に、また体が強ばった。









『これで終わりじゃないから』

　そう書かれた手紙が机の上に置いて
あるのを見て、私は絶望した。
　私はいつ、彼から解放されるのだろうか。



Fin.

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