彼氏欲しいとは言ったけどさあ【夏油傑】【呪術廻戦】

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「来いって言われて警戒もせずにのこのこ
男の部屋に入ってくるのはどうかな、」






「や、めっ、」








首筋を指でなぞられびくりと体が揺れた。
彼は低い声で続ける。





「危機感がないね。もっと気をつけなきゃ。」







「っ、」









抵抗できない。冷や汗がだらりと
流れて本能的にまずいと感じた。
と同時に自分の危機感の無さに酷く後悔して
その時の自分を責めた。









「同じこと、悟にもしていたのかな＿_」








その名前を聞いて、どくんと心臓が音を立てた。






本当にまともな恋できないなぁ。
自分の情けなさに泣きたくなった。








もうどうにでもなれ。そう思って目を瞑って
諦めた瞬間ぐいっと手を引かれた。







「わっ、」






情けない声を出して起こされた私は、なにがなんだかわからなくてきょとんとするしかなかった。
そんな姿を見て彼はまたいつも通り優しく笑った。






「ごめん、意地悪をしたね。
怖い思いさせてすまなかった。」






「っ、大丈夫、」







先程とは打って変わった夏油くんに戸惑いつつも
そう答えると「でも本当にもっと気を付けてね。」
と言い残して部屋を出ていった。






忠告、だよね。


そう思っても今さっき触れられた感覚と
圧倒的な力の差を感じて戸惑いを隠せない。






夏油くんが他の人だったら、襲われてたかもしれない。






へにゃりと座り込んだ私はしばらくそこから
動けなかった。









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