どうやら、ロッカーの先には海があるらしい

貴｢多少強引だが…良い兄だ｣翼｢(名前)が俺を褒める声が聞こえた！｣貴｢…｣ ページ38

翼「…俺と一緒に暮らさないか？」

兄は、真剣な眼差しで私を見てきた。

貴方「一緒に暮らす…？アンタと？ふざけるな！！散々、私の事を"化け物"呼ばわりしといて…ふざけんじゃねぇよ！」

私は兄に向かって怒鳴った。
その間兄は下を向いて俯いていた。

貴方「怒鳴って悪い…だが、私の答えは変わらない。私はアンタとは暮らさない。それと、アンタと会うのはこれで最初で最後だ」

翼「は…？どう言う意味だよ！？」

そう言うと兄は、私を床に押し倒し馬乗りしてきた。

貴方「いっ…何のつも…」

兄を上から退かそうと思い、反抗しようとしたら頬に水が伝った。
そして、兄の方を見ると、兄は涙を流していた。

翼「やっと…やっと会えたのに…っ…俺、ずっと後悔してて…お前が俺達に黙って出て行った時…引き留めればよかったって…っ…目の色が変わってもお前は…っ…俺の妹なんだって…っ…」

貴方「…今さら、遅いんだよ」

翼「わかってる…っ…でも、お前に謝りたくて…っ…ごめんな！お前の方が辛かったのに…っ…ごめんな…」

兄はそう言いながら私を抱き締めた。

貴方「謝っても、アンタと会うのはこれっきりだ。明後日、私は引っ越す事になってるから」

翼「引っ越すな！！もう、お前と離れたくない！！」

貴方「私は、もうアンタ等に苦しめられたくない。私の事を想ってくれるなら…放してくれ…兄さん」

私がそう言うと、兄は泣きながら私を抱き締めた。
だが私は、抱き締める兄を抱きしめ返す事はしなかった。

翼「迷惑かけたな…じゃあ…」

貴方「今日は泊まっていけ」

翼「！いいのか？」

貴方「ああ」

翼「じゃあ、お言葉に甘えて！」

貴方「服とか必要なもの自分で買って来い」

翼「ああ(満笑)」

そう言って出て行った兄の顔は、何年ぶりか…満面の笑みだった。

貴｢結局、戦いか…｣重｢だって、あっちが先に！！｣食「そっちこそ！家族とか言われて羨ましい！！｣水軍｢(ﾄﾞﾔｧ)｣六年｢(ｲﾗｯ)｣→←七「お前の兄、結構強引なんだな！｣貴｢まぁな…1度決断すると曲げねぇからな｣七｢手を出すのも早いけどな！｣貴｢…｣

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