1. 出会いの話。 ページ3
私は坂口愛。
名前の由来はたくさんの人から愛を受けてほしいから。
だが、長い間肝心の親から愛を受けていない。
まあ私はあんな親からの愛なんてもらいたくもないけどね。
おっと、そろそろ学校に行く時間だ。
でもどうしようか。
私の制服が見当たらない。
探すにはみんなのいるリビングに行かなくてはいけない。
嗚呼、これはきっと妹のせいだ。
あいつは私に嫌がらせをするのが趣味らしい。
この前妹が友達と話しているのを聞いた。
性格悪すぎて逆にすごいわ………。
「よしっ」
私は重い足を動かし、リビングにむかった。
リビングに行く途中の廊下。
そこには色々な写真が飾ってあった。
妹が生まれた時の写真。
妹の幼稚園卒園の写真。
妹の小学校入学の写真。
…………私以外で行った家族旅行の写真。
どれも私は写っていない。
もともと私が写っていた写真は私のところだけ切り抜かれていたり、黒のインクで塗り潰されている。
別に悲しいとは思わない。
、、、いや、悲しいという感情を忘れてしまったのだ。
私は長い間親から虐 待もどきを受けている。
ご飯は作って貰えず、毎日500円で何とかしている。
言葉を交わすのも最低限。
酷い時は暴力、、皿やものを投げつけられる。という事も結構多い。
もっと酷い時は1文無しで1週間外に締め出されたこともあった。
その時はコンビニなどで廃棄されたものを拾って食べていた。
お風呂も週に1回程度しか入らせて貰えず、もちろん体は臭い、傷口なども悪化していっている。
そのおかげで私はい じめられるようになった。
何故こんなことになったかと言うと、、、、おっと、ついつい長話をしてしまった。
この事はまた今度説明しようか。
今は制服。
私は思い切ってリビングの扉を開けた。
3人の視線がテレビからこちらにうつる。
妹「お姉ちゃん何、、?また私をいじめにきたの、、、?」
はぁ、、、
妹は今のように私を悪者に仕立てあげたのだ。
例えば、カッターキャーとか。
親も馬鹿よね、あんなのに騙されるなんて。
こんな所にいたらストレスが溜まるだけ、早く制服を探そう。
私は妹を無視して部屋を探し回った。
あの後アイツらは私を空気のように無視し、またご飯を食べるのを再開した。
、、、ない。
全ての場所を探したがどこにもない。
、、、いや。全ての場所は探していない。あと一つ探していない場所がある。
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