第 捌 幕 ページ31
.
炎は嫌いだ。
全てを燃やし尽くす。
思い出も命も何もかも……
..
───熱い……熱いッ……
ここまで炎が来たのか……
姉さんや兄さんは?
ボクがいけばそれでみんなが助かるんじゃなかったのか?
なぜ燃やす!?なぜ殺す!?
ボク達はお前達に何をした?
嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ!
人間なんか……
大っ嫌いだ!!!───
...
──────ひどい怪我だね。
誰?
──────ウチは【──】。
傷が癒えるまで此処に休んでいくといいよ。
──────此処を経営する目的?
んー、特にこれといって決めていないかな。
ぁ、強いて言えば……キミのような子の助けになれれば役得、かな。
ふざけているのか。
──────ふざける?至極真面目に答えているつもりなんだけど……伝えるって難しいね。
──────次に行く場所で、貴女にとって良い
──────良い縁は強くて堅い決して切れない糸。
きっと、キミを助けてくれる。
だから────
「またね」
その言葉を皮切りに、ボクの意識は浮上した。
.
146人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ