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なんだかんだいって結局カフェでお茶して待つことにした。
寒いし、荷物あるし。
公演が終わる頃、会場近くまで来といてと言われたから あと1時間程で、移動を考えれば30分後に出ればいいかな。
「あ、なんか緊張してきた」
なんだろう、この感覚は。
幼なじみに会いに来たというより、アイドルの大ちゃんに会いに来たって感覚なのかも。
いいのかなぁ、アイドルと付き合っても。
窓の外を眺めながら時間が過ぎるのを待った。
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「Aちゃん、こっちこっち!」
時間通り指定された場所にいれば、ジャージ姿で帽子を深く被った大ちゃんが手を振って私を呼んでる。
ちょっとそんな目立って大丈夫なの?
こっちがヒヤヒヤするわって早足で側に行けば、にかって歯を見せてそれは嬉しそうに笑う子犬ちゃん……大ちゃんがいた。
「やっと会えたでやんす! 京都まで来てくれてありがとね」
「ううん、最近遠出してなかったし旅行もしてなかったから楽しみだった」
「お、じゃあ良かった! 忙して悪いけどあんまり時間ないからホテル行こ」
「だったら場所教えてくれてたら1人で行くけど」
「やだ! あのね、少しは彼女になったって自覚持とうよ」
「ん?」
タクシーを拾って乗り込むと大ちゃんはホテル名を運転手さんに告げる。
「少しの時間でも会いたいって思うじゃん」
さりげなく握られて手に熱を感じて、大ちゃんを見ると窓の外を見てる耳が赤く染まっていた。
「……ありがとう」
「ん、」
忙しい時間の合間でも会いたいと思ってくれて嬉しかった。
だからお礼を言えば、やっぱりこっちは見てくれなかったけど。
照れてるな。
「可愛い」
「Aちゃんの方が可愛い」
なにを競ってるのよ。
運転手さんに聞かれて恥ずかしいじゃない。
ホテル前に着いて、荷物を持ってくれる大ちゃんに着いていく。
受付を済ませカードキーを受け取ってエレベーターへ乗り込むと、
「この向かいにもホテルあるんだけど、そこ俺たちが泊まってるとこ」
「そうなんだ。近いね」
「当たり前っしょ、近くないと大変じゃん」
「なにが?」
部屋の階に下りて"705"号室の表示に、大ちゃんの誕生日だって1人浮かれてたら部屋に入るなり、
大ちゃんと壁に挟まれてしまった私がいた。
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ゆきんこ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、コメントありがとうございます!こちらにコメント頂くのは結構久しぶりなので嬉しかったです!Twitterも是非お越しください(^^) (2021年2月10日 9時) (レス) id: 32279ed1b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 楽しく読ませて頂きました!素敵な佐久間さんに癒されました!Twitterもリクエストさせて頂きました…!今後も応援しています! (2021年2月9日 23時) (レス) id: 0de26007c0 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - ゆきちょなさん» コメントありがとうございます(^^)キュンキュン超えてギュンギュン!!新しい(笑)更に超えてもらえるような作品作り頑張ります!! (2020年7月20日 19時) (レス) id: 28b6095af7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちょな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!もうキュンキュン超えてギュンギュンですね(*´ω`*)次回も更新楽しみにしています! (2020年7月19日 23時) (レス) id: def4041367 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - さっくりさとこさん» ありがとうございます!きゅるるんな佐久間さん可愛いですよね(^^)こちらの佐久間さんは年上お姉さまを手玉にとる方なので、可愛さ炸裂させる予定です!頑張ります!! (2020年7月19日 19時) (レス) id: 28b6095af7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年7月10日 15時