校舎の裏には死体と恋心が埋まっている【sha】 ページ1
購買でアイスを買った。
今日はペンギンやシロクマだったら即死ぬような暑い日で、購買であまり物を買わないタイプの私も、流石に今日は買ってしまった。家に帰ったら、ちょっとお値段が高いアイスも食べちゃおう。
そんなことを考えながら校舎裏の日陰に行く。あそこは人もあまり来ないし、何より静かで、万年ぼっちの私には過ごしやすくてたまらない。その時、セミの音と共に、体育館裏から微かに音がしたのだ。
気になってしまうのが人間の「さが」というものだ。私はおそるおそる近づき、音がするほうを見た。
そこにいたのは、血まみれのシャベルを持った、一人の男の子だった。というか、クラスメイトだった。野球部所属で、クラスのムードメーカーで、確か周りからは「シャオロン」と呼ばれていた気がする。
最初は何かの冗談かと思ってたけど、彼が立っている近くには、制服を着た男子がうつぶせの状態で転がっていた。そして辺りは血まみれだ。あ、これ、冗談じゃない。
彼が私に気がつく。
彼は笑顔だった。私は無表情だった。
え、この場合、どうすればいいんだろ。
私が思考を巡らせていると、急に彼が近づいてきた。向日葵のような笑顔に思わずドクリと心臓が鳴った。それは緊張でも不安でも恐怖でもなかった。
「AA、やろ。」
彼は私の様子なんかお構いなしに、話しかけてくる。ていうか、なんでスクールカースト上位さまが、カースト中の下の私の名前を……？
「ちょうどええわ。こいつ、お前のなに？」
私はシャオロンが指をさした死体を見る。私は「……隣のクラスの男子。この間告白してきた。」と答える。それ以上でもそれ以下でもない。
そうだ。殺されてしまった彼の顔は、私がそれなりによく知っている人物だった。数日前、私に告白してきた人だ。隣のクラスの男子で、顔と名前は知っていても、人物像はよく知らなかったので、断ったのだが……。
「お前は？お前はこいつのこと、どう思ってたん？」
「……隣のクラスの人。それ以上でもそれ以下でもない、けど……」
けど、それがどうしたというのだろう。
そんなこと、彼には全く関係のないことだ。
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じばくとっこうたい - エストが出来るのであれば、出夢ちゃんみたいなヤンデレshaさんが読みたいです。よろしくお願いします) (2021年4月19日 21時) (
レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
じばくとっこうたい - なでこちゃん！！！！！私の推しで、口調とか雰囲気がすごく再現されていてびっくりしました。前作の方でも黒猫ちゃんが出てきてめちゃくちゃ興奮いたしました←文章もすっごく素敵で、他の作品も読ませていただきました。これからも応援させていただきます。(もしリク (2021年4月19日 20時) (レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 凄いグッサリきました！リクエストに応えていただきありがとうございます。現実が見えてるけど止めないタイプのメンヘラっていいですよね。 (2020年12月17日 0時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
1 - それと、リクエストを1つ。個人的に、utさん、sypさんのメンヘラが好きで、どちらか書いていただければ嬉しいです。よろしくお願いします。 (2020年10月22日 21時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 私に凄く刺さるお話ばかりで、とても楽しませて頂いています。やっぱり、メンヘラやヤンデレっていいですよね。これからも応援しています。 (2020年10月22日 21時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
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