厳選厨が通ります６【カロス編】

隠し玉 ページ39

攻撃が当たり、当てられとどちらも1歩も譲らない。ミロカロスからの連戦ではあるが、ほとんどダメージを受けないままガブリアス戦までいけたのは好都合だ。このまま有利に進めれば…勝てるはずだと。

…ただ、先程使った"インファイト"や"リーフストーム"は自身の能力値を下げる技でもある。使いすぎると後々のバトルに響いてくるのだ


「"ギガインパクト"！！」

『っ"インファイト"！！！』


けれど、使う他ない状況に追い込まれた。高威力の技で無いとガブリアスに対抗出来ない。相殺するので精一杯だ

…もちろん、戦況はどんどん悪くなっていくばかり。肩で息をし始めるジュナイパーに焦りばかりが募る



────不意に、シロナさんがポケットから何かを取り出した。遠くてよく見えないが…口紅に宝石のようなものが埋め込まれている


「……もう、出し惜しみなんてしない。全力で！貴方に勝つ！！」


鮮やかな光がガブリアスを包み込む。ガブリアスの姿も少しずつ変化していく。この現象を…私はよく知っていた。


「……ガブリアス！！メガシンカ！！！」

「ガァァァァァ！！！」

＿「おおっと！！！ここでシロナ選手！メガシンカを発動させました…！！！メガガブリアスの登場です！！！」

『……っマジかよ』


…まさか、シロナさんもメガシンカを使えたとは。つい本音が漏れてしまった。冷や汗をかきながら相手を見据え、次の策を考える


「いくわよ……ガブリアス！！"りゅうせいぐん"！！」

『…っ"リーフストーム"！！』


対抗すべく、もう一度"リーフストーム"と指示を送った。しかしこの技は使う度に特攻が下がっていく。つまりは威力が落ちていくのだ

対しメガシンカしたガブリアスの、しかも"りゅうせいぐん"。徐々に力の差が顕になる。
少しずつジュナイパーが押され、後ろへ下がっていく。踏ん張ってくれているが……そう長くは持たなかった。


"リーフストーム"で砕いた破片が次々とジュナイパーの体に打ち付ける。こうなってしまえば防ぎようがない。


「…ジュ……！」

『ジュナイパー！！！』


"りゅうせいぐん"に巻き込まれたジュナイパーは、攻撃に耐えきれずよろめいた。そのまま地面へ倒れ込み…再び立ち上がることは無かった。


＿「ジュナイパー戦闘不能！ガブリアスの勝ち！！ 」

「つ、強い！！！シロナ選手のガブリアス！！！A選手も残り一体となりました！！」

『……ありがとう、ジュナイパー』



優しく声をかけ、ジュナイパーをボールに戻す。メガガブリアスにほぼダメージを与えられないまま残り一体になってしまった。

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