厳選厨が通ります６【カロス編】

君が主人公 ページ4

真剣な眼差しを向けるサトシを横目で見ながら、ふと思いに耽ける。

こうして隣に立つと、改めて彼は物語の主人公だな、って。何故か私のことを評価してくれているけど…サトシの方がよっぽどすごい人なんだ。

知識に囚われない、ある意味で型破りな性格で誰も思いつかないような事さえも実現させる。だからサトシには、人を束ねる力もあるのだろう。未来のチャンピオンとして相応しいキャラクターだと感じた。

そんなサトシと肩を並べるなんて烏滸がましい……っていうのは、少し考えすぎか。いかんいかん、状況があれだからどうしてもネガティブ思考になっちゃうね。


『…私達が道を作るよ！レシラム！ゲッコウガをサポートだ！』

「キュオオ！」

「サンキューA！」



尾を燃やし、高火力の"クロスフレイム"で辺りの蔦を燃やし尽くす。相手の修復も早いがある程度時間は稼げるはずだ。

ゲッコウガが巨石になるべく近づけるよう、皆でサトシ達を援護する。ここは主人公の花道を作ってやらねば。ハリさんの居場所が視えるのはサトシとゲッコウガだけなんだから


「……いた！"みずしゅりけん"だ！！」


ある程度距離を詰めたところで、サトシがゲッコウガに指示を出す。それに合わせるように全員で一斉に巨石へ攻撃し、サトシ達の邪魔をさせないと言わんばかりに蔦を消し飛ばしていく。

宙に飛んだ"みずしゅりけん"は弧を描きながら巨石のちょうど真ん中に突き刺さった。



「あそこだ！あのしゅりけんの奥にハリさんがいる！！」

「「「！」」」

「みんな！みずしゅりけんを目指せ！」


サトシの言葉に、全員が頷く。科学的な根拠なんかなくてもサトシの言葉なら信じられると。

思いはひとつ、みずしゅりけんを目印に全員で飛び込んだ


「ピカチュウ！"10万ボルト"！」

「"かえんほうしゃ"！」

「"はかいこうせん"！」

「"ラスターカノン"！」

「"かえんほうしゃ"よ！」

「ケンホロウ！"エアスラッシュ"！」

『"クロスフレイム"！』


サトシを始め、この場にいるトレーナー達で攻撃を仕掛ける。少しの間でも巨石の動きを止めようと真正面から技を繰り出すが……


あまりにも数が多い。こちらの攻撃をもろともせずに次々と蔦でポケモン達を拘束する

ゲッコウガ、リザードン、ピカチュウ、テールナー、メタグロス、ガブリアス…そしてケンホロウまでもが捕らえられてしまった

全員、大集合→←カロス防衛戦

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す