厳選厨が通ります６【カロス編】

ともに ページ15

『ルカリオ！"メガシンカ"！！』

「グゥアウウウウ！！！！！」


巨石に向かって走りながら、キーストーンに手をかざした。メガルカリオを筆頭に私のポケモン達が攻撃を始める

襲いかかる蔦や光線を相殺しながら、ひたすら前へと突き進む

『フラダリぃぃぃぃ！！！』


こっちを見ろ、話を聞けと言わんばかりにありったけの声で叫ぶ。そんな私の周りには気がつけばトレーナー達が続々と集まっていた


「みんな！Aさんと一緒に！！次で必ず止める！」

「「「おう！」」」


飛ばされても、何度でも立ち上がる。傷ついても何度でも立ち向かう。それが人だ。絶対に諦めないという強い心が誰かを突き動かす原動力になると

ポケモンの世界が、そう教えてくれた。


＿「愚かな…！何度やっても同じ事だ…！」


嘲笑うかのように、巨石を操り続けるフラダリ。けれど少しずつ光線の威力が落ちている。きっと長期戦には向かないのだろう
……だから、1発1発の威力が高い。一撃で仕留められるよう計算されていたのだ

……けど、そう簡単にやられないのが私達だ


『1つの力が小さくとも、集まれば大きな力になるって！教わらなかったの！？世界を変えるには1人じゃ限界なんだって！

皆で、力を合わせて！少しずつ変えていくもんだって！お前が1番分かってたはずだろうが！！』

＿「っ……黙れ！黙れ！！」


世界に失望するのはまだ早い。今もこうやって、共に戦う人間とポケモンがいるのに。この光景が…フラダリの目にはどう映っているんだろう




──激しい攻防戦が続く。私達もフラダリも1歩も譲らない。このまま戦えばどちらかの犠牲が増えるだけ。
あと一撃、高威力の技をぶつけられれば……レシラムみたいな伝説ポケモンがいれば…


『(…待てよ、そういえばユリーカちゃん)』

後ろを振り返れば、ちょうどユリーカちゃんのポシェットから2体の小さなポケモンが飛び出してきた。


「プニちゃん！」

慌ててプニちゃんことジガルデ・コアを追いかけるユリーカちゃんを制する。


「余はジガルデ！ 秩序を守る者！」

「見せてやろう！ 余のフルパワーを！世界は終わらせぬ！」


その瞬間、各地方に散らばったジガルデ・セル達が1つに集まる。全てのセルを吸収したジガルデ・コア達は眩い光を放ち姿を変えていく

「プニちゃん……」



「あれがジガルデなのか……？」


ユリーカちゃんもアランくんも驚いたように目を見張る。私達が先程まで見ていたのは、あくまでジガルデの50％フォルムの姿だ。コアが2体揃うことで本来の力を発揮する

…ジガルデのパーフェクトフォルム。私も実物を見るのは初めてだった。

秩序ポケモン ジガルデ→←明日、世界が終わっても

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