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会場に戻ると、闘技場の真ん中で北斗さんが困ったような顔をしていた
同じ会場にはもう1人、対戦相手が見当たらない
まだ来ていないのかな？
北「ふむ…まだか……まあいい、まずはあんたの入場から始めよう。
全員静粛に。注目の大一番の始まりだ！
刺激的で緊張感あふれる「南十字武闘会」も、いよいよ決勝戦。数多の劇的な試合の末、ついに二人の
選手がこの舞台に辿り着いた。
まず紹介するのはこちらの選手。会ったことはなくとも、その名は聞いたことがあるだろう。
そう、彼女こそは、魔神オセルをも恐れさせ、ファデュイ執行官でさえ震え上がらせた、璃月に現れし
異邦の英雄！蛍！」
神の目持っててよかったー！
まあ、正確に言えば神の目じゃないんだけど…でも、エントリーしてなくて良かった！
もしも決勝戦であんな紹介されてたら恥ずかしくて仕方がないよ…
すごいよね、お姉ちゃんは満面の笑みだ…
蛍「( ◠ ◡ ◠ )」
参「おぉおおおおっ———！」
参「待ってました！」
辺りからは大拍手と大歓声
北「準決勝ですでに彼女の素晴らしい戦いをみなも目にしたことだろう。
本日の決勝戦は、その時をさらに上回るものとなるに違いない！
そして、もう一人の選手は…あぁ…まだ会場には来ていないようだ。
まったく、いったい何をやってんだ。決勝戦だし、他の試合みたいに棄権扱いにするわけにも…すまないが、
みんなもう少し待っててくれないか！」
蛍「時間を間違えた？」
北「何はともあれ、会場に来ていないのなら、この決勝戦は延期するしか…」
万「待ってくれ、何やら妙でござる」
闘技場の外にいた万葉が話しかける
万「姉君、賞品を確認しに参ろう。神の目が入った箱を。
蛍、妹君も連れてついてきてくれ」
蛍「え？…分かった…」
お姉ちゃんがこちらに手を振って、手招きしている
？、何かあったのかな？
私はすぐにお姉ちゃんの元へ駆け寄って、一緒に万葉の後をついていく
そして入口の神の目が入った箱を確認する
北「どれどれ…ちっ…神の目がなくなってる」
パ「盗まれたのか？でもこんな真っ昼間から、いったい誰がそんなことを？」
北「そもそも、いつ盗まれたのかも分からねぇ…まさか、どこぞの誰かにこのアタシが隙を突かれるとはな」
万「急ぐ必要はない。どのような手段であろうとも、自然の目は誤魔化せぬ」
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作者名：ゆっきーぷ | 作成日時：2022年9月14日 21時
