section 19 (あれれ？プロローグのはずなんだけどなあ…) ページ20
パ「なんか最初に会った時から、会話の中に意味深な感じを含ませてたよな。
とっくに気づいてたのか。じゃあ、Aの宝———ﾑｸﾞｸﾞ」
『あ——！何でもない何でもない！』
万「？」
私はパイモンが宝石眼と言おうとしたことを察して、急いで口を塞ぐ
パ「———ぷはっ…ﾎﾞｿ おい、A！何するんだよ？」
『ﾎﾞｿ 多分、私のことはまだ気づいてないの。私のことはまだ言わないでくれない？』
パ「ﾎﾞｿ ああ、そういうことか…」
万「何かあったでござるか？」
パ「な、何でもないでござる！」
万「？」
パイモンは動揺しすぎて、語尾が万葉と同じになってる
はぁ…パイモンに秘密事は向いてないかぁ
万「それで、会場で聞かなかったのは、お主が元素力を扱えることを他の参加者が聞き、いらぬ誤解を
招かぬようにするためであった。勝利で不利な場面に陥ろうと元素力を使わなかったのは、拙者と同じ
ようにそう考えていたからであろう」
蛍「どうして分かったの？」
万「ははっ、拙者が言っていた「見た」や「聞いた」は詩的な表現をしていたわけではなく、事実なので
ござるよ。拙者は幼少の頃より大自然から得られる情報を理解することができた。風の息する音や、
木の葉のささやきを聞けたのでござる……お主からは似たものが聞こえた、それだけでござるよ」
パ「信じられない話だけど、うそをついているようには見えないな」
『うん、それにうそはついていないよ』
万「お主らと比べれば、拙者のこれは取るに足らぬもの。
神の目に頼らず、複数の元素力を扱える人間など…それにどこから来たのかも分からぬ、至極複雑な匂いの
した神秘的な生き物も…」
パ「「匂い」でオイラを判断するんじゃない！」
万「その複数の元素力を如何にして手に入れたのか、拙者に聞かせてはくれぬか？」
『如何にしてって言われても…』
蛍「ただ七天神像に触れただけ」
万「ふむ…理解しがたい……では、お主は如何にして元素力を応用し、実戦で利用しているのでござるか？」
『それは…』
蛍「全部パイモンがいるおかげ」
その言葉を聞いて、先ほどまで睨んでいた顔がフニャッとして、明らかに喜んでいる表情になった
パ「へへっ、それほどでもないぜ。オイラはただ自分が思ったことをこいつらに教えてやってるだけだ」
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作者名：ゆっきーぷ | 作成日時：2022年9月14日 21時
