三十六話 善逸くん、勝負が決まりました!! ページ37
私はさっきのフォームで、円の弧のギリギリの所に立っていた。
突進してきた親分の上を通って攻撃を躱し、私が直線上から消えた相手はそのまま場外へ……となる予定の作戦だ。
けれどこれは同時に、綺麗に避けれなければ私がイッパツ場外になってしまう作戦でもあったわけで……。
でも!!成功したんですよ!!躱しが想定してた通りに!!
後は親分がどう動くか……!?
標的に背後へと逃げられてしまった親分はそれに気づくとまさかの弧のラインギリギリで踏みとどまり、私の方を振り返った。
「……!!今の何だ…!?俺もやりてぇ!!」
「流石親分です!!踏みとどまりましたね……そんなこと言って、親分なら見よう見まねで出来ちゃうのでしょう?」
私はとにかく時間息を調える時間と策を考える時間を作ろうと、話を始めるが、親分は構わずまたも突進してくる。
こういう所がこの人の強みでもあるのか!!
身体能力だけじゃない。勘も相手の時間稼ぎに応じない精神も…強い!!!
私はこの戦いで今まで躱す→隙があれば攻撃に転じるという戦法で戦っていたが、同じ策は何度も通じない。
今回は正面突破しなくては!!
そう思って私は相手と同じ低姿勢での臨戦態勢をとった。
が!
「やっぱ私の実力では正面突破じゃ勝てないですよね!!」
相手より一足先に、地面に転がって前方に頭から前回りして距離を詰める。
目の前に来たところを腰を掴んでほおり投げ…
「れない!!ですよね!!」
私の力が弱すぎて勢いも無しに持ち上げるのは無理らしい。
親分は隙が出来た私を、私が最初に攻撃したのとほぼ同じやり方で、私の腹を殴ってその勢いのまま空中でぐるっと回して地面に叩きつけた。
「ぐっ、うっ…!!」
「なんか腹守ってるって思ったぜ!!読みが当たったな!」
「伊之助勝負〜!残り時間はあと8秒だったよ!」
私は、奥側に回されたせいで円の外に出てしまった。
しかし、鬼からの手負いがある上に再度上から殴られた腹がめちゃめちゃに痛い!!
「ほら!お前にできることは俺にもできるんだぞ!!」
「非道!!全治三ヶ月の患部に腹パン喰らわせやがって…!」
と、怒っている善逸くん。
神様…負けてしまいました……。
親分はまだ負けた私のこと見捨てないでいてくれるのでしょうか……?
三十七話 善逸くん、三日でいけますよ!!→←三十五話 善逸くん、なんか勝てそうです!!
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翡翠すいすい - ただのアニメ好き☆さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!応援もすごく励みになります!更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年8月10日 3時) (レス) id: 21e6df8405 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話とっても素敵で更新する度すごく楽しく読ませていただいています!無理をなさらずにまた更新頑張ってください!応援しています!本当に大好きです! (2019年8月9日 11時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠すいすい | 作成日時:2019年8月9日 2時