二話 善逸くん、共闘したほうがいいんですか！？ ページ3
「あの！一応聞きますけど！最終選別で助けてくれた方ですよね！？」
私は彼に背を向けた状態の体から上半身だけ振り向いて祈るようにきく。
正直、双子の兄弟説を信じたい。
そうでもなければ、最終選別でクールでミステリアスだ…(喋らないから)とかかっこいい…とかこの人みたくなりたい…とかときめいたのが馬鹿みたいじゃないか！
「最終選別…？二週間前のなら爺ちゃんに行かされて、居たよ。」
彼は泣きじゃくっていた顔を少し真剣な顔に変えて言った。
「あ゛〜〜〜〜！！！！！聞こえない聞こえない聞こえない！！何？双子の兄弟でした？」
わかってる。合格したのは六人で、彼は双子なんかじゃなかった。でも早々に下山した一人がいるそうだからその人が兄弟かもしれないと思ってきいた。
だってあまりにもあの時と違うんだもの。
「でも俺すごく弱いから君を助けるなんて…してないよ」
「ご、ご兄弟は！？最終選別に顔の似たご兄弟はおられましたか！？！？」
「いないよ！！それより結婚じでぐれよ〜〜〜〜〜！！！！」
父ちゃんの教え……相手にするな。
必ずしも"無視しろ"といえ意味だとは思えない。
結婚は今最終選別の話をしたみたいにさらっと断って話題を変えてしまえばいいのでは…？
「結婚の件はお断りさせていただきます！ところで私はそこの村で任務を遂行するべく来たのですが……我妻さんといいましたね、あなたは？」
「……！俺も俺も！俺も西の村で鬼が出たって連絡が来てさ！！」
「それは奇遇！私もです！」
共闘を持ちかけようと思っていたが……この人大丈夫かな、と我妻さんの泣き腫らした顔を見て迷う。
彼はさっき、"弱いから助けるなんてしてないと思う"といった。ご兄弟でもないみたいだし、覚えていないみたいだ…。
でもあの強さは本物だと思う。
あの強さでこの性格、そして自分のことを"弱い"と……。
あの、神様。
正直私まだ現実が受け入れられません。
最終選別の時の、息を呑むほどに鮮烈な記憶が離れません。
彼が最終選別で助けれくれた人と同一人物だなんて信じたくありません〜〜っっ！！！！！
でも、とにかく今悩むべき問題は彼に共闘を持ちかけるか、ですよね。
「……」
……神様！！やっぱり無理です！！！
こんな私をどうか、助けてくれませんか…！？
三話 善逸くん、絶対信じますからね！！→←初任務編 一話 善逸くん、再会したけど私どうしたらいいですか！？
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翡翠すいすい - ただのアニメ好き☆さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！応援もすごく励みになります！更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2019年8月10日 3時) (
レス) id: 21e6df8405 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話とっても素敵で更新する度すごく楽しく読ませていただいています！無理をなさらずにまた更新頑張ってください！応援しています！本当に大好きです！ (2019年8月9日 11時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠すいすい | 作成日時：2019年8月9日 2時
