十四話 善逸くん、読みが外れました!! ページ15
具体的な作戦はこうだ。善逸くんが囮になって陽の当たるところまで走ってもらう。逃げるフリをするんだ。
私が待って…!と言い、仲間内でさも意見が割れたかのように演じる。
そうすれば背中ががら空きの善逸くんを逃がすまいと鬼はほぼ確実に善逸くんを狙ってくる。
問題は逃げる方向。鬼が影から出現する場所を限定させないといけない。私が善逸くんを後ろから追いかけたら死角がないので善逸くんは攻撃しないで、私が攻撃されることになる。善逸くんは攻撃できないって言ってるからそれは困る。
「だから善逸くん、斜めに走るの。」
ちょうど円状に開けているここの地形を利用する。
噴水からななめに陽の当たる北へ走れば私から見て善逸くんの奥側は、善逸くんも見ていないし、私からも見えていない位置となる。
鬼は、私から見えている善逸くんの手前や背後には出現しない、そして善逸くんが見ている前方からの攻撃も不可。
「つまり善逸くんの奥側にだけほぼ確実に鬼は影からでてくる!!!!」
善逸くんに囮と攻撃する方どっちがいい?と聞くとどっちも嫌だと返ってきたので、じゃあ私を信じて囮やってくれ!といったら渋々了解してくれた。
「女の子からの頼みだし…!これからも守ってもらう予定だからAちゃんのためならやりますよ俺は!!」
作戦実行だ。
まず、善逸くんが北へ斜めに走る。
「イ゛ーヤ゛ーーーーッッ!!!!もう無理無理無理耐えられないお日様欲す!我お日様欲す!!!」
なかなかの名演技……いや本音か。
私も「待って善逸くん…!まだ鬼が…」と言いながら走り始めた。
鬼の姿は善逸くんに隠れて見えないがそこにいるのは分かっているぞ鬼!!
走りながら、善逸くんを超えて鬼を攻撃できるような攻撃を……!と身体に命令する。
「雨の呼吸 壱ノ型
さっき命令して口から出てきたのはこの型。
これも最終選別で出せたのに練習で全然出せなかった技だ……。
そう思いながら見ていると、背中に鋭い痛みが。
「……い゛っ!?なに!?」
反射的に振り返ると鬼と目が合う。
そして鬼はこういった。
「あの黄色髪は"奴"じゃない……」
私は背中を斬りつけられてそのまま前方に倒れそうになる。
鬼は私の前方に移動して、次は腹に膝蹴りを喰らわせてきた。
「ウグッ……」
神…様……私…どうなるんです…か……?
十五話 善逸くん、鬼の辛い過去の話です!!→←十三話 善逸くん、作戦実行ですよ!!
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翡翠すいすい - ただのアニメ好き☆さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!応援もすごく励みになります!更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年8月10日 3時) (レス) id: 21e6df8405 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話とっても素敵で更新する度すごく楽しく読ませていただいています!無理をなさらずにまた更新頑張ってください!応援しています!本当に大好きです! (2019年8月9日 11時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠すいすい | 作成日時:2019年8月9日 2時