十二話 善逸くん、絶対助けますからね!! ページ13
あの日の…最終選別で助けてくれた善逸くんを思い出した私は"このまま諦めたらあの日と同じ後悔をするじゃないか"と思い直す。
あの日…鬼殺隊に入って私のような辛さを感じる人が減って欲しいと願ったはずの思いを鬼の絶対的な力の前に諦めようとしてしまった。
今日だって同じだ。このまま善逸くんが致命傷を負うのを助けられないと諦めて黙って見ているならきっと後の自分は後悔するだろう。
助けたいって思いにも、信じてくれって言ったことにも、自分に嘘はつきたくない!!
まず私の足首を掴んで離さない鬼の手を切断したい…!手首を跳ね除けるだけでいい!手は残ってたとしても地面から私の足が離れられればいい!
私は足を動かせないので後ろの手首を直接切れない。
だから鬼の手首の位置に……なにか上から鋭利ななにかを降らせて手首を切れるような攻撃のできる型を……!
私は前かがみになって足と足の間の奥、鬼の手の位置をギリギリ日輪刀で掠る。
もちろんこれだけの攻撃では手首は切れないのもわかっている。
だから…!
「全集中!雨の呼吸!!」
「雨の呼吸 参ノ型
篠竹のような冷たく鋭い雨のような粒が鬼の手首を攻撃し、冷たさから固くなった粒が圧になって鬼の手首をちぎることができた。
私は型を出そうとしても、好きな時に決まった型を出すことはできない。
この型だって任務が来るまでの間、力をつけようと思って型の練習をしようと森の中で死ぬほど頑張って出そうとしてたのに出なかった。
練習のとき、なぜか雨の呼吸はできない。
なのにピンチになった時は自然と雨の呼吸ができているのだ。
でもピンチの時も決まった型はやっぱりでない。
出したことのある型をイメージするんじゃなく、"こういうような攻撃がしたい"と頭の中でイメージし、それがその都度型の形に反映される、ってそんな感じ。
だから急に、体力に見合ってない強めの技を出してしまってその後動くのがかなり辛くなったこともある。
型がでるまでどんな技をこれから自分が出すのかもわからないし、なんの型なのかも口から勝手に出てくるばかりで頭はいつも全く理解していない……。
そして、足が自由になった私は善逸くんのほうに走り出した。
神様、私ちゃんとできました。
そして、これから善逸くんを助けに行きます!
十三話 善逸くん、作戦実行ですよ!!→←十一話 善逸くん、危ない!!
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翡翠すいすい - ただのアニメ好き☆さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!応援もすごく励みになります!更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年8月10日 3時) (レス) id: 21e6df8405 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話とっても素敵で更新する度すごく楽しく読ませていただいています!無理をなさらずにまた更新頑張ってください!応援しています!本当に大好きです! (2019年8月9日 11時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠すいすい | 作成日時:2019年8月9日 2時