次世代天才少女～揺らぐ信念、受け継ぐ思い～ (ページ37)

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35話ページ37

試合当日。

会場に集まる雷門イレブン。
しかしその場に南沢だけは現れることが無かった。

車田｢監督、俺たちはフィフスセクターの指示に従うつもりです。
サッカーをやる機会まで奪われたくありませんから.......。｣

3年や2年の一部は考えが変わらない模様。

円堂｢天馬、お前はどうだ｣

天馬｢俺は本当のサッカーをやりたいです。
でもそれは俺一人じゃなくてみんなと！！｣

天馬の意志に引きづられた西園、神童、三国も考えは変わらず、フィフスセクターの指示には従わない考え。

霧野｢.......たく、しょうがないな。
神童、付き合ってやるよ｣

霧野は親友である神童の助けとなるようだ。

円堂｢お前はどうだA｣

A｢選手として出れない私だけど、ちゃんと考えてはみたよ｣

みんなと一緒にプレーができるのであれば答えは違ったのかもしれない.......。

A｢私はみんなに危険な道を渡らせたくはない。
だから....悪いけど本音はフィフスセクターに従って欲しい。｣

Aの答えを聞いて神童と霧野は下を俯く。

A｢でもだからといってサポートは怠らない。
私はどっちの味方でもいるつもりです｣

円堂｢そうか。｣

これで一通りの意見はでた。

剣城｢念の為言っておくが、今日の試合は0-1で雷門の負けだ。｣

天馬｢サッカーには嘘をつかない....そう決めたんだ。｣

剣城は苛立ちながらフィールドへと足を運ぶ。

A(恐らく相手にもシードは存在するだろう...。
けどそれよりも恐ろしいのは剣城....。)

敵となるのをわかっていて剣城を試合に出すと決断した円堂。
その考えを誰一人として理解は出来ていない。

試合開始のホイッスルが鳴り響き、相手のボールでスタートする。

万能坂は先頭に立つ剣城を抜いてゴールに向かってボールを運ぶが、すれ違いざまに剣城は華麗にボールを奪う。

A｢やっぱり、あいつセンスはずば抜けてる｣

相手選手もどう取られたのか分かっていないだろう。

しかしボールを奪ってどういうつもりなのだろう。
雷門の指示では得点を上げない予定となっているのに

剣城｢ﾌｯ....こういうことだよｯ！！｣

相手選手も戸惑う中、剣城は振り向きざまに威力のあるボレーシュートを放つ。

三国｢なんだｯと.....！！｣

三国も不意をつかれるプレーだったが上手く反応を見せる。
しかしボールを受け止める体制に整えることが出来ず、試合開始早々の初得点は雷門のオウンゴールで幕を開けた。