次世代天才少女～揺らぐ信念、受け継ぐ思い～ (ページ26)

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24話ページ26

円堂｢早速だがホーリーロード初戦。
相手は天河原中、中盤の守備が固いチームだ。｣

どよめく室内。
天河原中は実力はあるものの、悪い噂で有名な学校だった。

浜野｢あいつら普通に上手いのにラフプレーが多いんだよなぁ.......。｣

レッドカードは出さないものの、イエローカードを多発させた試合を見た事がある。

A｢相性どころじゃないんだけど、やりたくない相手だね.......。｣

円堂｢左右から揺さぶるか、中央からロングパスで責めるか状況判断が鍵となる。
神童.......お前が鍵だ｣

神童｢か、監督はフィフスセクターからの指示は聞かされていないのですか？？｣

その一言でまた室内はどよめく。
いくら公式戦とはいえ、初戦から指示が出ることは滅多にないのだ。

天城｢結果はどっちだ！？どっちが勝ちだド！！｣

剣城｢結果は2-0で天河原の勝ちだ｣

答えられない神童に変わって後ろに座っていた剣城が答える。

天城｢し、信じられないド｣

浜野｢ちゅーか、俺たち前回の準優勝チームだぞ？
それなのに初戦敗退なんておかしいんじゃね？｣

フィフスセクターの指示に文句がこぼれる選手。

三国｢.......監督、なぜ教えてくれなかったのですか？｣

円堂｢それは伝える必要がないからだ
この試合勝ちに行く！！｣

驚きで声が出ない。

剣城｢これは驚いた.......フィフスセクターの指示を無視するんですね監督。｣

三国｢そんな事したら今度こそ雷門サッカー部は潰されます！！｣

しかし円堂は何があっても試合の前に結果を決めることなど許されないと意志を曲げない。

天馬｢監督の言う通りです！！
本気のサッカーやりましょうよ！！｣

三国｢そんな無責任なこと言うな！！！｣

普段温厚な三国が声を荒げる。

三国｢俺たちだってやりたいさ。
でも今のサッカーは楽しむものだけではない。｣

円堂｢分からないな.......もし今のサッカーでお前たちの将来に役立つとするならば、そんなものサッカーじゃない。｣

三国｢.......ついていけません。｣

三国含む選手ほとんどが席を立つ。

天馬｢待ってください、練習はどうするんですか｣

倉間｢負けが決まったんだ....やってられるか｣

次々と席を立つ先輩を見送ることしか出来ない天馬。

天馬｢キャプテン！！
キャプテンは本気のサッカーをするって言ってくれたじゃないですか！！｣

しかし神童も勝ちたい気持ちは揺るがないが先輩たちの将来を左右させることは出来ないと席を立つ。