次世代天才少女～揺らぐ信念、受け継ぐ思い～ (ページ25)

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23話ページ25

神童｢俺.......サッカー部を辞めます。｣

次の日神童のお願いで霧野、A、三国の3人は屋上へと集められていた。

三国｢辞めるって.......俺達がどんな思いでお前にキャプテンを託したと思っているんだ｣

その言葉に悔しそうな表情をする神童。

霧野｢昨日の河川敷での練習を見たからか.......｣

A｢悩んだ結果がこの答えなんだよね｣

神童は下を俯きながら静かに頷く

A｢正直この状況で辞めて欲しくないってのもあるし、せっかくの才能を捨てて欲しくもないんだけど｣

神童｢才能ならお前の方があるだろ
お前はもっと上にいける.......こんなところで俺たちのフォローをしていていいような選手じゃない。｣

A｢ｯ.......！！｣

Aは神童の光のない瞳に悲しさも感じたが、同時に腹ただしく思った。

天馬｢キャプテン！！！｣

ここで西園を引連れ天馬がやってきた。

天馬も説得を試みるも神童の考えは変わらない。

神童｢すみません.......もういいですよね｣

神童は無理やり話を打ち切って屋上を出ていってしまった。

霧野｢まいったな.......｣

A｢あれだとね.......私らですら何を言っても聞いてくれもしなさそうだね｣

その日のうちに神童は退部届けを円堂に提出。
何も言わずに学校を早退したようだった。

その話はすぐに他のサッカー部員に広まり、チームはの雰囲気は、ほぼ壊滅状態といえる程となってしまう。

A｢.....あれ？｣

霧野｢神童！！｣

しかしこんな最悪な状況は一瞬で過ぎる。

翌日の朝練には神童のいつも通りの姿がそこにあったのだ。

神童｢いろいろあってさ....俺もう少し頑張って見る事にした。｣

霧野とAはその言葉に喜びを隠せない。

A｢うん、おかえり！！｣

霧野｢お前は1人で抱え込みすぎなんだよ！！
もっと俺たちを頼ることを覚えろって｣

西園｢よかったね！！先輩たち元気になって！！｣

天馬｢うん！！昨日ちゃんと話が出来て良かったよ！！！｣

まさか天馬たち1年の頑張りで神童を引き止められたとは誰も知らないだろう。

円堂｢お前たちミーティングルームに集まれ！！
ホーリーロードの組み合わせが決まった｣

放課後の練習中、円堂より選手へミーティングルームへ集まるよう指示が出た。

A｢.......いよいよか。｣

毎年行われる大会だが、今年は波乱と呼べる大会となるだろう。

Aは他のメンバーと一緒にミーティングルームへと向かった。