次世代天才少女～揺らぐ信念、受け継ぐ思い～ (ページ14)

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12話ページ14

神童｢手伝うか？｣

アップが終わったのか神童が声をかけてきた。

A｢あ、ドリンク今できたから
遅くなってごめんね、問題ないよ｣

教えながらの準備でもたついてしまい、選手を待たせてしまうなんて.......。

Aはマネージャーとしての行いに少し反省する。

天馬｢あ、俺達が手伝うんでキャプテン達は大丈夫ですよ！！
何かあったら声掛けてください！！｣

A｢うん、ありがとう
でもこれはマネージャーの仕事になるからみんなは試合に集中してね｣

まぁ、集中するような試合でもないか.......。

霧野｢あれだけの人数でやってた仕事を慣れない3人と一緒にやるんだ。
神童も言ってたが遠慮なく言ってくれよな｣

A｢だから問題ないって！！｣

あれだけの人数とは言ってるが、逆に用意する分も減ったんだから問題ないのに.......。

神童｢いくぞ！！｣

神童を筆頭にグラウンドへと足を踏み入れる雷門イレブン。

遂に新体制となった雷門イレブンの初試合が始まる。

久遠｢小林｣

A｢はい｣

突然呼ばれたA。

久遠｢試合ちゃんと見ておけ｣

A｢？.......はい｣

ただの練習試合なのにちゃんと見ておけって.......。
しかも勝敗指示のある試合ですよ？

監督の意図は分からないが、Aは大人しくベンチに座る。

グラウンドには自分の持ち場につく両選手。

これだけで分かることは相手は絶対に勝てる試合のためか余裕の表情。
準備運動もろくにしていないのがよくわかる。

Aはベンチの背もたれに身を任せ、力を抜く。

A(とりあえず怪我なく終わってくれればそれ以上は望まないさ)

その時Aは会場の応援席に剣城がいることに気づいた。

入学式の騒動後、理事長より正式に入部が決定した事を発表されてから姿を見ていなかったが、監視のためだけに見に来たのだろうか。

剣城｢.......。｣

剣城はAの視線に気づくが何事も無かったかのようにグラウンドへと視線を戻す。

今日の試合はあいつはずっとあそこで見ているのだろうか.......。

葵｢あの小林先輩.......私たちって何すればいいですか？｣

葵の声でふと我に返るA。

A｢あ、試合中は特別なことないから応援してあげて｣

葵｢わかりました！！｣