13話目 ページ14
「……………………………」
ガチャ、と音を立てて出てきたのは、前髪で両目が隠れているクールそうな男の子。
『初めまして。今日から207号室に入った村上(人1)です』
「…あぁ、あの編入生か」
あの とはなんなんだろう。幸平くんよりかは目立ってない気がするのだが。
「伊武崎峻。よろしく」
…………………まともな人だ!!!!
幸平くんはいい人だけどまともではないし、オマケに右隣があんなんだったもんだから私は感動してしまった。
『伊武崎くん!これよかったらどうぞ!』
私は伊武崎くんに自家製あんこを差し出した。元々極星寮のみんなに配ろうと思って持ってきたものだ。
……………あっ先輩に渡してないじゃん……まあいいか。
「……なんであんこ?」
頭にハテナを浮かべてる伊武崎くん。
でも受け取ってくれた。
『私、家が和菓子屋さんで、家の手伝いしながら作ってたんだ!
味は保証するよ!』
「へえ…………ありがと」
彼はぼそっと呟いてドアを閉めた。
私は伊武崎くんがちょっと微笑んだのを見逃さなかった。
挨拶はこれくらいにして、お風呂に向かう。
ーー彼が部屋で、美味しそうににあんこを食べてたってことは知らない。
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名無し44667号(プロフ) - とても面白かったです!続き読みたい!更新して下さいー!! (2020年5月4日 1時) (レス) id: 52b41a10ca (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください (2020年3月27日 4時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
ミイラ(プロフ) - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月26日 0時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:式部ちゃん | 作成日時:2020年3月22日 23時