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epi 38 ページ38

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廉「いってぇ!」

「もう、いいから、さ………服とってや」



ベッドの下に散らばった下着たち。

裸のまま取るのはあまりにも恥ずかしいから
それなら下着取ってもらうほうがマシやから。



廉「…今更隠さんでもええやん」

「いいからはよとって!」

廉「ほんま声デカすぎやねんて。うるさ」



廉の片手が無造作に服を掴んで
ベッドの上に持ってくる。



「…ありがと」



にしても。
どうやってつけよ?

廉はなぜかずっとこっちを見とるから
どうにも動きづらいし、

………ていうか。ほんまに見過ぎ。



廉「つけたろか?」

「はぁ!?」

廉「ええからほら、そっち向き」



両肩を掴んだ廉が、くるりと私の向きを変える。



背中側が廉の方を向いてるから、
少しは安心できる。



廉「………はい」



下着が顔の前に降りてきて
大人しく、紐の間に腕を通す。



後ろに回る締め付け感。

びっくりするぐらいスムーズに、
廉の手はホックをパチンと止めた。



「………なんで慣れてるん」

廉「そうでもないやん」



「初めて、やったんやないん?」



だって、ずっと昔から廉を知ってる。
私が知ってるんが、全部のはずやろ?



「………わっ、」



いきなり、背中側から腕が回される。

背中に密着する廉の体は
何も身につけていないから妙に生々しくて
肌の温度がそのまま伝わってくる。



廉「………したこと、あるわけないやろ

Aしか好きになったことないわ」



「れん、」



後ろを向こうとするけど



「いたっ!」



頭をコツンとぶつけられる。



廉「こっち見んなや」

「なんで………」



廉「………昨日、痛くしてごめんな
あんま優しくできへんかったしな。………ほんま、」



しどろもどろになって喋る
そんな廉の顔は、見んくても想像できるよ。

___ 今までずっと、見てきたから。

でも、廉がそんな言葉を
私に言ってくれる未来が来るなんて
思ってもなかった。



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つむ - 雨音さん初めまして!ツィッターの頃から読ませていただいていて、何度も読み返しました。雨音さんが書く廉くんが大好きです。秘かに自分のブログにお勧め記事を書きました。どうか、廉くんメインで、またお話を書いていただけませんでしょうか。 (2018年4月25日 22時) (レス) id: 9d0544f12a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - れおんさん» れおんさーーーん!!!ありがとうございます(>_<)れおんさんには本当に支えられました。ほんとにほんとにほんとに!ありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 6707e6f3bd (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - このちょさん» ありがとうございます(>_<)(>_<) (2017年3月13日 22時) (レス) id: 6707e6f3bd (このIDを非表示/違反報告)
れおん(プロフ) - 雨音さん!!完結おめでとうございます!!!後日ツイッターの方でももう少し気持ちを落ち着かせてから感想を書かせてもらいますね〜あ、1つ言わせてください。私このお話大好きです!!お疲れ様でした!!! (2017年3月13日 16時) (レス) id: 9992e343e0 (このIDを非表示/違反報告)
このちょ - 雨音さん» いえいえ!!雨音さんのお話大好きなので、これからもキュンキュンするお話楽しみにしています(´∀`) (2017年3月12日 22時) (レス) id: 80878c30b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨音 | 作成日時:2017年2月18日 19時

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