No.032 「爆弾魔」 ページ32
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「明日からずっと一緒？」
「ああ。我慢させたな」
嬉しそうに微笑むAの頭を優しく撫でた
明日、全員が集まるところでカウントダウンを開始させる
爆弾は全員分設置、抜かりはない
あとは全員に説明を聞かせるだけだ
そうしたら晴れて俺たちはゲームクリア第一候補のプレイヤーとなり 4人で行動できるわけだが、俺がカウントダウンを開始させる際Aをどこに居させるかということがいちばんの問題だった
全員のカウントダウンを発動させたあと、俺がリーブでゲーム外に出ることは確定だが、その後の交渉はゲームの外でするとして、Aをゲームの中に居させるか外に居させるかということは悩みどころだ
もうAは俺から一瞬たりとも離れたくないという目をしているが、Aが俺たちの仲間ということはできるだけ最後まで隠しておきたい
「A」
「なあに？」
「もし、これからお前がひとりでいるときに俺たち以外の生物に遭遇したら、問答無用で殺せ」
「生物？」
「人間はもちろん動物でも殺せ」
「わかった」
「俺たち以外の人間を信用するな」
「もとからしてないよ」
「いいな？」
「それって、私がひとりになることがあるってこと？」
「当たり前だろ。お前が狙われないように、ボマーは3人組と思わせたいんだから」
「なんか、私だけ仲間外れみたい」
「そういうんじゃねえ」
「わかってるけど……リリースだって私いないし」
「それは能力決めるときに納得したことだろ？」
「まあね、そうだけど」
「悪いな。だがAを危険な目に合わせたくないんだ」
「わかった。ゲンたちの優しさだもんね」
「ああ。それ以外はずっと一緒だ」
「約束？」
「約束」
「もう約束破らない？」
「破らねえよ」
結局、Aはサブとバラと一緒にバッテラの屋敷で待機させておくことにした
やっぱり近くにいたほうが安全だし、そこに交渉に来る奴もどうせ殺すのだから、仲間であるとバレたところで誰に話せるわけでもなく、死人に口無しだ
「はやく殺したいね」
「そうだな」
「ゲンのストレスの原因になってた人たちでしょ？」
「ああ。景気良く爆破してやる」
Aのバインダーに名前が残されていた日から、ずっと許せなかったジスパーも、やっと殺せる
明日の大量爆破を前に、俺以上にわくわくしているAの頭を撫でて、俺は明日の爆弾セットに想いを馳せた
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ライ(プロフ) - カナさん» こちらも読んでくださってたんですね！ありがとうございます。楽しんでいただけたみたいでとても嬉しいです！ (2020年9月28日 10時) (
レス) id: 182c279fa9 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - 最期まで読みましたがとっっっても面白かったです！！！！ゲンスルーの作品中々ないので読めて幸せでした。もし続編があったら楽しみにしてます！改めて完結お疲れ様です！ (2020年9月28日 0時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ライ | 作成日時：2020年9月25日 10時
