No.011 スタート地点 ページ11
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あとはゲンスルーが徒党を組んでいるという奴らの方から俺たちに声をかけてくるのを待って、一度ゲンスルーと顔を合わせてから、仲間に入らないかという誘いを穏便な感じで突っぱねてやればいい
それからは爆弾魔が出たという噂をところどころで流しながら、目立たないように少しずつカードを集めつつ、ゲンスルーから連絡が来るのを待てばいい
簡単なことだ
ゲームの中らしくないと思いながらグリードアイランドに入った俺を、バラとAはちゃんと待ち構えていた
「あ、サブ！」
「おう。待っててくれたか」
「当たり前じゃん」
「さっき置いてくとか言ってたくせに」
「あんなの冗談に決まってる」
計画通りに3人がゲーム内で揃い、行き先を決める
向かう先はとにかくどこでも良かったが、はやく声をかけられるためにも人がいそうな方に向かうことにした
Aはもうすでに他人と関わりたくないらしく、ゲームに入る前よりずっと目深にフードをかぶって、バラの腕につかまっている
「ブック」
「お、出た」
「Aもやってみろよ」
「ブック」
「おお、すげえ」
声をかけられることが第一目的の俺たちには、それ以外にやることなんて何もなく、バインダーを出したり引っ込めたりしながらだらだらと歩き始めた
「景色綺麗だね」
「そんな綺麗でもねえだろ。ただ広いだけじゃねえか」
「情緒ないこと言わないでよ」
「ここほんとにゲームの中なのか？」
「え、違うの？」
「たしかにゲームの中って感じしねえよな」
「ゲンもここにいるんだよね」
「会えねえ時間の方が長そうだがな」
「寂しいなあ……」
「俺たちがいるだろ？」
「まあね」
「俺たちじゃやっぱダメか？」
「ううん。ねえ、サブとも手繋いでいい？」
「そんなのきかなくてもいいに決まってんだろ」
嬉しそうに俺の手をとったAの顔が、フードであんまりよく見えなかったのが残念だと思った
はやく声をかけられたいものだが、ゲンスルーいわくとりあえずはどこか街へ向かわなければならないらしい
俺たちは3人仲良く手を繋いで他愛のない話をしながら、街がありそうな方角へ向かって歩いていた
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ライ(プロフ) - カナさん» こちらも読んでくださってたんですね！ありがとうございます。楽しんでいただけたみたいでとても嬉しいです！ (2020年9月28日 10時) (
レス) id: 182c279fa9 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - 最期まで読みましたがとっっっても面白かったです！！！！ゲンスルーの作品中々ないので読めて幸せでした。もし続編があったら楽しみにしてます！改めて完結お疲れ様です！ (2020年9月28日 0時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ライ | 作成日時：2020年9月25日 10時
