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あれだけ苦しかった熱も朝を迎える頃にはすっかりと収まっていて、何事もなかったかのように登校することができた。
認めがたいけれど、それは紛れもなく恋のおかげであって。

「やっぱお礼ぐらいは言うべきよね……」

いつもの通学路を歩きながら恋に真正面からお礼を言うことなんて初めてのことでどうやって言うべきか考え込んでしまう。

「そうだよそもそも恋がバカなことしかしないのが悪いのよだからあたしは」
「なーにを朝からぶつくさ言ってるのよー熱で頭のネジ飛んじゃった?」
「えーなんですかー?俺のこと考えてたんですかー?」

ケタケタと笑いながら荒牧きょうだいがあたしの両側に並んだ。

「結衣おはよ」
「Aたんおっはよん♪」
「たん付けすな」
「ケーチ」

朝から結衣はテンションが高い。
何を食べたらこんなに元気になるんだろう。
そんなことをおもっていると、突然結衣が時間を確認して焦り始めた。

「どしたの?」
「あたし今日日直だったんだ……。」
「時間やばいじゃん。日直の朝礼遅刻したらまた日直でしょ?」
「うん…いってくる……」
「りょーかい」
「あたしが居ないからって浮気しちゃ嫌だからネェェエエ」
「はいはいわかったわかったー」

泣きながら走っていった結衣を見送って静かな朝になると思えば、隣から熱い視線を感じる。
……そういえばいたんだった。
チラッと視線を横にすると、

「先輩俺は?」
「……うん」

わざとらしくすねた素振りであたしを軽く睨む恋。
……あざとい。
いったい、人間はどうしたらこんなにも自分をあざとく出せるんだろうか?

「俺にはおはようって言ってくれないんですか?」
「うん」

ピタリと離れることなく側を歩いてくる恋をふりはらうように歩きながら一心に学校を目指す。

「俺とご飯食べてくれますか?」
「うん」
「毎日食べてくださいね」
「うん……え?今なんて?」

なんか今とんでもないことを返事したような気がする。

「今日からお昼は俺とふたりっきりで食べましょーねっ!!」

キラキラと尻尾を振りながらあたしの手を握る恋。
……しまったああああああ

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設定タグ:夢叶 , 腹黒後輩 , 可愛い後輩   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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夢叶(プロフ) - レルさん» ありがとうございます(*^_^*)亀さん更新ですががんばります! (2015年4月2日 22時) (レス) id: 42f54dee88 (このIDを非表示/違反報告)
レル - 後輩くん可愛いすぎ//// 更新頑張って下さい!!! 楽しみにしております!!!!!! (2015年3月26日 10時) (レス) id: 481bd8475c (このIDを非表示/違反報告)
minmi(プロフ) - 更新楽しみです! 頑張ってください! 後輩くん/// (2013年4月10日 22時) (レス) id: 8e6cf54ccb (このIDを非表示/違反報告)
菊池ふうみき(プロフ) - いや!!定着してると思います★SSもこれもキャラぶれてないですもん!** (2012年8月4日 15時) (レス) id: 5a80717d11 (このIDを非表示/違反報告)
夢叶(プロフ) - あゆゆさん» 分かります分かります^p^あたしもこんな後輩がほしいですw (2012年7月31日 18時) (レス) id: b5f5af4019 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢叶 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kagurakamuisougo/  
作成日時:2012年6月1日 19時

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